91.被害にあった子どもたちの戦い方
1.復讐が怖い、泣き寝入りしかない
Q5 リベンジとは、復讐という意味だと思いますが、「リベンジポルノ」とは、どのような意味ですか?また、子どもが被害に遭った場合、どうしたら良いですか?
A リベンジポルノ( rRevenge porn)、あるいは復讐ポルノ(ふくしゅうポルノ) とは、離婚した元配偶者や別れた元交際相手が、相手から拒否されたことの仕返しに、相手の裸の写真や動画など、相手が公開するつもりのない私的な性的画像を無断でネットの掲示板に流出させて嫌がらせをすることです。
まさに、逆恨みのリベンジともいえます。
これは、親密であった関係が憎しみに変わった場合ですが、
いじめの世界では、
その場面やいじめられた人の裸の画像などを無断でネット上に流出させます。このような画像は、一度出回ってしまうと、なかなか削除ができません。
芸能人のような有名な人はパブリシティ権があるため、比較的対処しやすいのですが、子どもたちや一般人は泣き寝入りしたままといえます。
また、そのような画像が公表されなくとも、別れた相手がその画像を持っているために、恐れ続けている人もいます。
さて、私たち一般人は、
このまま泣き寝入りしなければならないのでしょうか?
まずは、子どもたちにそのような写真を撮ってはならない、
撮らせてはいけないということを教えなければなりません。
子どもたちのまわりには、
このような危険がいっぱい潜んでおり、
我が子を最低限守るのは親しかいないからです。
そして、今までのような「泣き寝入り」のまま、
それを放置しておく親の責任もあります。
大人も同じ、「泣き寝入り」のまま放置しています。
そのようなことで、
私的な画像をネット上に流出させてしまっているのです。
確かに、一度流出した画像は、なかなか削除が出来ないことは事実です。
しかし、本人や家族がやれるべき手段は残されています。
拡散した画像は、拡散したものをさらに掲載するものにも責任が及びます。
それは、「無断使用」だからです。
その闘い方は、
「肖像権侵害」
「人格権侵害」
「プライバシー侵害」
「個人情報保護法」
「名誉棄損」です。
このように、いくつもの人権を守る法律があり、
堂々と損害賠償請求を行い、民事と刑事事件として訴えれば良いのです。
相手は、懲役又は罰金及び損害賠償責任を負います。
「泣き寝入り」せず、訴えを起こすことによって、犯罪を減らす手立てとなるでしょう。
日本国憲法の条文には、「…何人も他人の人格を傷つけてはならない…」とあるように、すべての人格を傷つけることは、法律に違反する罪なのです。
そして、その写真や動画が猥褻物に該当すれば、「わいせつ物陳列罪」に当たります。児童が対象であれば、「児童ポルノ公然陳列罪」になります。
平成26年11月には、「リベンジポルノ防止法(私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律)」が制定され、他人に見せられないようなプライベート写真や動画は、その対象となりました。
2.被害にあった子どもたちの戦い方
Q6 いじめが発生していても、実際には、なかなか子どもは本当のことを話してくれません。また、ネット上でトラブルになり、被害に遭った子どもはどうすれば良いのでしょうか?また、誰かに相談をしたいのですが、どこに相談に行けば良いのでしょうか?
A トラブルに巻き込まれた子どもたちの共通点は、親に相談しない、できない、ことにあるような気がします。
子どもたちにしてみれば、「親に心配を掛けたくない…」という気持ちもあるようですが、実際に悩みを相談すれば、「…先生に相談しなさい…」が圧倒的なようです。
子どもが直接に相談できなければ、親が担任の先生に相談したりしますが、残念ながら、先生自身も答えを持ちあわせていません。
そのため、子どもたちは「誰に話しても無駄…」と、諦めてしまうのです。
結局、堂々巡りのまま放置されてしまいます。
ご質問のように、「どこに相談に行けば良いのでしょう…」という質問も多いのですが、このように、どうしたら良いのかわからない親が多いのです。
「トラブルが発生しても、子どもが本当のことを言わない…」と言いますが、実際に子どもが本当のことを伝えたら、どう対処できるのでしょう。
あまりにも酷い状況なら転校させれば良いのでしょうか…。
問題は、「本当のことを言わない…」ではなく、
親に「本当のことが言えない…」のではないでしょうか?
「親や先生に話しても無駄…、わかってもらえない…」
このように、子どもたちには戦う道がありません。
親や先生たちが守ってやらなければ、
どうすることも出来ない状況となります。
ここでは、戦い方を説明する前の段階として、自らが学ばねばなりません。
本当のことを気軽に相談できない、と感じてしまう親の状況。
相談しても答えのない親の状況から見直さねばならないのです。
賛否両論があるかも知れませんが、私の持論は、いじめに対して、親が真剣に関わることしか現状の解決の道がないように思えるのです。
子どものことで親が介入することは良くないという風潮もありますが、自分の子どもを親自らが守るという意志がなくてどうするのでしょうか?
いじめる者の共通点には、誰も介入してこないという安心感があるので、誰かが介入するようになれば、いじめる側に警戒心を与えることができます。
学校に出向き、直接いじめている本人と話すことも必要になります。
子どもにしてみれば、親に言いつけたため、後で復讐されるかもしれないと考えがちですが、復讐させないくらいの信念も必要です。
親は、生きている限り、子ども側に立ち続ける必要があるでしょう。
ネット上のトラブルも同じです。
親子がしっかりと理解しあえば、すべて解決できる問題です。
大人もネット上のトラブルに巻き込まれて困っているように、
子どもたちに解決できるわけがありません。
ですから、そのトラブルを共有して、一緒に学んでいく必要があります。
特非)著作権協会です。いつも見てくれてありがとうございます。
スマホは著作権、肖像権、プライバシー権、そして個人情報のかたまりです。大人もそうですが、子どもたちもスマホでの写真を楽しんで、インスタグラム、ツィッター、フェイスブックなどのSNS投稿をする時代となりました。
とても危険なことですね。
写真や映像は簡単に人の手から人の手へ、スマホからスマホへ簡単に拡散できてしまうもので、時間がかかり、簡単に削除することはむずかしいことです。
でも、子どもたちに「著作権」「肖像権」「プライバシー権」「個人情報保護法」といっても理解してもらうのはむずかしい。
本当は小学校、中学校の授業の中にも取り入れる必要があると思います。
子どもたちにノートパソコンが支給される時代なのですから。
しかし、残念ながらトラブルは、無限に広がっていることを知ってほしい。
一つ間違えば、危険。様々な事件に巻き込まれる恐れがあるからです。
※特非)著作権協会おすすめ電子書籍〈~激化、潜状するネットいじめから、子どもたちを守り、救うための法的制裁~ネットいじめ撲滅①「著作権」③〉全3巻まで好評発売中!note記事には書ききれない物語満載。お時間がありましたらお読みくださいね。下記で目次内容等を検索して見てください。
※ネットトラブルに関する相談窓口を付録として掲載しています。
ご参照してください。
■警察庁:インターネット安全・安心相談
http://www.npa.go.jp/cybersafety/
■各都道府県別相談(サイバー犯罪)
https://www.npa.go.jp/cyber/soudan.htm
■文部科学省
「24時間いじめ相談ダイヤル」 0570-0-78310
http://www.mext.go.jp/ijime/detail/dial.htm
■総務省電気通信消費者相談センター
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/top/madoguchi/tushin_madoguchi.html
■法務省 人権侵害の窓口
http://www.moj.go.jp/JINKEN/index_chousa.html
■インターネットの人権相談
http://www.gov-online.go.jp/useful/article/200808/3.html
相談できる内容:インターネット人権相談受付、みんなの人権110番など、人権相談窓口があります。インターネットによる人権侵害のほか、様々な人権問題についても相談を受け付けています。
■インターネット人権相談受付窓口
パソコンからの相談はこちら / 携帯電話からの相談はこちら
■全国共通人権相談ダイヤル(みんなの人権110番)
電話:0570-003-110(ゼロゼロみんなのひゃくとおばん)
最寄りの法務局につながります。
■子どもの人権110番(フリーダイヤル)
電話:0120-007-110(ぜろぜろななのひゃくとおばん)
「いじめ」や虐待など子どもの人権問題に関する専用相談電話です。
■女性の人権ホットライン
電話:0570-070-810(ゼロナナゼロのハートライン)
女性の人権問題に関する専用相談電話です。
■内閣府
児童虐待、いじめ、ひきこもり、不登校についての相談窓口
http://www8.cao.go.jp/youth/soudan/map.html
■国民生活センター
相談できる内容:消費生活全般に関する苦情や問い合わせ。高額請求、ネット詐欺など
■JADMA通販110番
http://www.jadma.org/DM110/index.html
相談できる内容:通信販売のトラブル全般
■違法・有害情報相談センター
相談できる内容:インターネット上の違法有害情報相談窓口
■迷惑メール相談センター
http://www.dekyo.or.jp/soudan/
相談できる内容:迷惑メール全般
■セーフライン/一般社団法人セーファーインターネット協会
■通報フォーム
https://www.safe-line.jp/report/
できる事:違法・有害情報を通報→場合によっては削除
■インターネット・ホットラインセンター http://www.internethotline.jp/
相談できる内容:インターネット上の違法・有害情報の通報受付窓口
■一般財団法人インターネット協会 http://www.iajapan.org/hotline/dantai/1-039.html
相談できる内容:インターネットのルール&マナーに反すると思われること ■著作権情報センター/著作権相談室 http://www.cric.or.jp/counsel/index.html#soudan
相談できる内容:著作権全般
■web100
■google情報削除の通報フォーム
https://support.google.com/websearch/troubleshooter/3111061?hl=ja
検索結果から削除してもらう場合の通報フォームです。必ず削除されるとは限りませんし、元のサイトの情報はそのままです。元サイトが削除されなければ、さらなる情報拡散もあり得ます。
■Twitterの不適切画像の報告窓口 https://support.twitter.com/forms/cse