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【FINTECH】日本市場でのP2Pレンディング仮想ターゲット

Hello world!!
インテック 金融第二システム部のりょーまです!
前回は新しい融資の仕組み「P2Pレンディング」について紹介しました。

今回はさらに深堀りして、今未開拓な日本市場でP2Pレンディングを
流行させるためにはどのようなターゲット層にアプローチしていくのが
良いか検討していきたいと思います。

0. 前回の復習

01_復習

今回の本題に入る前に軽く前回の復習をしておきます。

・P2Pレンディングとは個人間融資のこと
・アメリカ、イギリスをはじめ様々な国で急成長しているサービス
・日本ではまだ市場が成長していない

前回の記事では日本で市場が成長していない理由として、
法律が国ごとに違うのでまだ日本では
サービスが発展していないということを挙げていました。

詳しく調査してみるとどうやら理由はそれだけではなさそうです。

1. P2Pレンディングの競合サービス

02_競合サービス

融資という観点で上げると競合となるのは以下のようなものです。

・メガバンクなど大手の融資
・地銀・信用金庫などの融資
・公的機関からの融資
・キャッシング
・カードローン
・消費者金融

上のものほど信用度が必要になり、融資を受けるのが難しくなっています。

P2Pレンディングではこれまでとは違うアプローチから、
より精度の高い信用度を算出することで
上記からお金を借りることが難しい人に
融資ができるようなサービスになっています。(もちろんリスクに応じた適正な利率も算出します)

したがって、融資を受ける人は社会的に見て信用度が低いと判断されて
従来のサービスでは融資を受けるのが難しい人たちになります。

先ほどの例の中では消費者金融が一番の対抗馬になります。

実はここにも日本と海外の違いがあります。

2. 日本と海外の融資環境の違い

03_違い

日本と海外では融資の環境が全く違います。

みなさんご存知の通り、
日本では街を見渡せば消費者金融の窓口がたくさんあります。

当たり前のように当日に申し込んですぐにお金を借りることができますね。
重大な金融事故がなければ属性が低い場合でも簡単に融資が受けられます。

この日本で当たり前の光景が、実は海外では全く違うのです。

海外では日本の消費者金融のように簡単に誰でも融資が受けられるサービスがあまり発展していません。
きちんと社会的に信用があることを証明しなければ少しのお金すら融資を受けることができないのです。

このように融資を受けるためのハードルが高い海外では
気軽にお金を借りられるサービスとして
P2Pレンディングが急速に成長している
ようです。

3. 日本でのターゲット層

04_ターゲット層

誰でも消費者金融で簡単に融資が受けられる日本では、
海外のような展開の方法は難しいでしょう。

そもそも消費者金融の金利がすでに法律で定められた上限になっているので
消費者金融で融資が受けられない人に対して適正な金利に設定しようとすると闇金と同じになってしまいます。

ではどういったターゲット層が考えられるでしょうか?

1つの仮説として以下の2点を満たす層であれば
利用する動機があるのではないかと考えました。
・消費者金融で融資が受けられない
・信用度が正しく判断されていない

信用度が正しく判断されていない理由があるとすると、
例えばその国で信用度を判断するためのデータがなかったり、
従来の判断軸でしか評価されていないということが考えられます。

この条件を満たす存在として
近年激増している外国人労働者(技能実習生)
ターゲットになるのではないかと考えました。

日本では少子高齢化が進み、
新しい労働力として外国人技能実習生の存在感が日に日に増しています。

増加している理由としては、入国管理法が改正や、
外国人技能実習制度の改正が大きいです(詳細は本記事では割愛します)。

2019年度末の技能実習生の数は410,972人です。受入人数の多い国順に
①ベトナム ②中国 ③フィリピン となっています。
(参照:厚生労働省「外国人技能実習制度について」)

実習生の多くは自国より日本の物価が高いため、
日本での生活が苦しいケースも考えられます。
しかし日本でお金に困っても、日本での信用情報が無いため、
借りる手段がありません。

日本でP2Pレンディングのターゲットに当てはまるのではないでしょうか?

4. 今後の展望

06_今後の展望

今回は一例として外国人労働者をターゲットにするという仮説の元
考察してみました。

少子高齢化が解消しない限り外国人労働者が増えていく傾向は
続くと思います。
そのためP2Pレンディングのみならず、他のサービスでも外国人労働者をターゲットにしたサービスは今後も考えられると思います。

よりよい日本を作るためにも外国人労働者ともよりよい関係を築いていけるよう、ITの力で新しいサービスを生み出せたらと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました!

参考文献:
厚生労働省「外国人技能実習制度について」
https://www.mhlw.go.jp/content/000752687.pdf

※ 記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。

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