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映画感想まとめ

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記事一覧

映画「ルート29」を全肯定する話

いまのとこ、一回しか観ていないのだけれど、とてもよかった。 こちらあみ子、がド傑作だったのと同じように、この映画もド傑作であると思う。ので、森井勇佑という監督はまぐれ当たりではなく本当に力のある監督なんだなあ、と勝手に思う。 鑑賞後に知ったのだけど、詩集が原作ということで。それを知ればなおさら愛しい映画になる。 レビューをみれば、難解であるとか、何が言いたいかわからないであるとか、いろいろあって面白い。 こちらあみ子、は良かったけど、これは……という人もいて、それも面白い

映画「きみの色」感想

素晴らしい映画だったので感想をメモっておく。 本日IMAXで2回めを観てきた。こんなオリジナルアニメ映画をIMAXで観られるってのはなかなか無い体験かと。 ** とにかく何がいいって、つくり手がキャラクターを愛しているということがひしひしと伝わってくること。「展開やメッセージや盛り上がりのためにキャラに無理やり行動させている時間」が一ミリも無い。 ある程度成功しているチームにしか許されないことなんでしょうけど。 意味もなく盛り上げなくて良い。意味もなく感動させなくて

映画「百円の恋」と「YOLO 百元の恋」

「百円の恋」 未見だったので、このタイミングで観てみた。 テンポやギャグセンスが合わないところがいくつかありましたが、中盤からはのめり込んで観た。 何と言っても安藤サクラが素晴らしい。 引きこもりニートがボクシングに目覚める話で、それ自体に面白みはそこまでないけれども。 安藤サクラが演じることでベタなお話に命が吹き込まれている気がします。 映画としての輝きは陽というより陰。ゲロやタバコや怒鳴り合い、人間のきったねえ部分が特盛になっていて、そこを楽しめるか、が鍵の映画か

ドラマ「海のはじまり」第一話を観て異常に腹が立っているという話

海のはじまり、第一話にとんでもなく腹が立っているという話。 ドラマを観ていらつくのは本当にコスパが悪いと言うか、本末転倒というか、マヌケなことなのは十分わかってるんですけど。 先ほど海のはじまり第一話を観たばかりなんですが、(具体的には観終わってからいま30分ほど経っています) まあめちゃくちゃ怒り心頭なのでこの気持ちはメモしておかねば、と思い筆をとっているしだい。 ドラマに対してどうのこうの、ももちろんあるんですが、なぜ自分がこれほどいらつくのか、を知ることは、 自分の

2024 上半期ベスト10

2024 上半期ベスト10 *** 1-10 love *** 1.チャレンジャーズ 2.窓ぎわのトットちゃん(2023) 3.ルックバック 4.ARGYLLE/アーガイル 5.デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章 6.哀れなるものたち 7.ゴーストバスターズ/フローズン・サマー 8.マリウポリの20日間 9.あんのこと 10.ふたごのユーとミー 忘れられない夏 ******** 以下、感想をちょっとずつ。 度肝を抜かれました。ベタな三角関係だと舐めて

映画「悪は存在しない」感想

「悪は存在しない」 非常に知的な作品だと感じるし実際そうなんだろうけど、 エモいかエモくないか、という部分で言うとさほど乗れず。 それはドライブ・マイ・カーでも思ったことなので、映画に何を求めているか、という部分でのマッチング不全ってなとこでしょう。 展開や場面や演出の「意味」「効果」ってのはある程度つかめますし、 へえー、すげえなー、と感心はするんですけどね。 ************** 以下、思いつくままに単発の感想を。 ・タバコを吸うシーンがいい。巧がただ

映画「四月になれば彼女は」感想

100点、とか5億点、とかいう映画ではなかったけれど。   70点という感じ。     レビュー前提。 佐藤健は一軍とみないこと(花束問題)。こいつはある程度見た目は整っている写真部の陰キャです。長澤まさみも見た目は整っているが、内面が圧倒的に豆腐で、ぎりぎりのところでべらべら理屈をしゃべりながらメンタルを防御しつづけて生きている陰キャ。それも大事。 このような連中の共通点は、成長過程で無条件の愛情(主に親から)にしっかり浸れてないので、自己肯定感が低く、こころの中に余裕が

MY ALL TIME ベスト映画 18本

2024現在 年代順にまとめてみました。

[映画]2023年ベスト(+感想)

窓ぎわのトットちゃん → 12月公開でまだ味わい切れてないため2024年枠へ *** 1-10 love *** 1.ザ・フラッシュ 2.レッド・ロケット 3.いつかの君にもわかること 4.BLUE GIANT 5.別れる決心 6.エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス 7.ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3 8.ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り 9.かがみの孤城(2022) 10.クリード 過去の逆襲 ***** 以下、感想を

映画・風立ちぬ 10年前に書いた感想

御大の新作「君たちはどう生きるか」が公開中であります。 残念ながら、個人的にはポニョやハウルと同系列の「まあ君の中ではそうなんだろう、君がそう思うのなら」という映画で、あんまし乗れなかったですね。エンタメとして観に行くか、芸術として観に行くか、という姿勢によっても賛否は分かれる映画だと思います。 風立ちぬ、がジブリで1、2を争うぐらい好きでして、10年前に鑑賞し、震えた直後の感想文を引っ張り出してきました。 以下は、2度目の鑑賞後の感想文になります。この年、この後、5,6

[映画]2023年 上半期ベスト13(+感想)

2023 上半期ベスト13 1.ザ・フラッシュ 2.レッド・ロケット 3.ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り 4.別れる決心 5.ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3 6.エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス 7.BLUE GIANT 8.クリード 過去の逆襲 9.かがみの孤城 10.スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース 11.エンパイア・オブ・ライト 12.長ぐつをはいたネコと9つの命 13.モリコーネ 映画が恋した音楽

[映画]2022年ベスト(+感想)

*** 0 *** 0.トップガン マーヴェリック *** 1-13 love *** 1.ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー 2.ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス 3.こちらあみ子 4.RRR 5.犬王 6.天間荘の三姉妹 7.NOPE/ノープ 8.ゴーストバスターズ/アフターライフ 9.こんにちは、私のお母さん 10.ケイコ 目を澄ませて 11.さかなのこ 12.マイ・ブロークン・マリコ 13.バブル ***** 以下、感想をちょっとずつ書い

【映画】2022年 上半期ベスト10 

1月~6月公開作ベスト10 (鑑賞27本 見逃し23本) 1.トップガン マーヴェリック 2.ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス 3.犬王 4.ゴーストバスターズ/アフターライフ 5.バブル 6.ハウス・オブ・グッチ 7.こんにちは、私のお母さん 8.メタモルフォーゼの縁側 9.SING/シング:ネクストステージ 10.スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム 簡単に感想も書いておきます。

MCU批判のご紹介

ハリウッド映画の「重鎮」「巨匠」たちがMCUに対して批判的な発言をしているわけですが、興味がでて、ちょっと調べてみました。 さて、大監督たちがMCUに対して何を言っているのか? いくつかご紹介します。(翻訳ソフトで訳しました) まずは、発端となったマーティン・スコセッシの発言から↓ そして、これを聞いたフランシス・フォード・コッポラ↓ いや、すごい言いようですね。MCU初期ならまだしも、2019.10といえば、エンドゲーム公開後ですよ。 やっぱあれかなあ、エンドゲームが