驕らず、人と比べず、面白がって 平気で生きればいい。
2018年の9月に亡くなられたお母さまの樹木希林の葬儀で、
弔辞を述べた内田也哉子さんが披露した希林さんの言葉です
(『&Premium』4月号)。
遅ればせながら。
驕らず頭を垂れて生き、比べず自らの足元を見つめる。
この二つも、決して欠けてはならない人生の必須要素ですが、
最後の「面白がって平気に生きる」という言葉の、何たる力。
そこから私は、どんなことが人生に起きようと、これも人生、と
決して悲観せずに、言わば面白がって受け止め、
下を向くことなく「私は平気」と生きろ、という言葉を受け取りました。
いずれにしても、そこに込められた母の励ましに、
尊い愛を感じます。
希林さんのドキュメンタリーを観たとき、主演を務める撮影現場の
(つまりスターの立場でそこにいながら)食べ物や飲み物の準備など、
細々としたことをせっせと行う希林さんの姿がとてもとても印象的で、
いまも脳裏に焼き付いています。
人に気を遣わせず、気を遣う。
結局、あんなことができるのも、この言葉のようなこだわりのなさが
あるからなのだろうな。