野垂れ死に : ある講談社・雑誌編集者の回想 (元木 昌彦)
(注:本稿は、2020年に初投稿したものの再録です。)
少し前に後藤正治さんの「拗ね者たらん 本田靖春 人と作品」を読みました。
その中に本田さん所縁のひとりとして本書の著者元木昌彦さんも登場していて、そのお名前が記憶に残っていたので、いつも行く図書館の新着書の棚で目に留まったというわけです。
「FRIDAY」編集長・「週刊現代」編集長を歴任の後フリーに転身した元木さんですが、本書は、自らの講談社時代のエピソードを取り上げ、そのときの心情や内幕を吐露した回想録です。
当時元木氏と深く付き合った方々(多くは物故者)との思い出を紹介したくだりは劇画のようで、元木氏本人の生き様とともに、かなり強烈です。私なぞ、もちろんそういった能力も適性もありませんが、「雑誌の編集長」は絶対に務まらないですね。
さて、本書を読んで印象に残ったエピソードはそれこそ山のようにありますが、特に、元木氏の “編集長という仕事への想い” を語ったくだりを書き留めておきます。
と、こちらでも、本田靖春さんが登場しています。
そして、本書の「あとがき」にも。
元木氏が本書のタイトルを「野垂れ死に」とした瞬間でした。