なぞとき 深海1万メートル 暗黒の「超深海」で起こっていること (蒲生 俊敬・窪川 かおる)
(注:本稿は、2021年に初投稿したものの再録です。)
いつも利用している図書館の新着書の棚で目についた本です。
たまにはこういった普段手にしないようなテーマの著作にトライするのもいいでしょう。
予想どおり、知らないことのオンパレードでした。
そのいくつかを覚えに書き留めておきます。
まずは、「深海の水(深層水)の大循環」について。
海洋の水は、その温度や塩分濃度の差によって上下に移動し、その結果、地球上の海洋には大規模な攪拌(循環)が生じています。
地球環境を維持している壮大な自然のサイクルですね。
もうひとつ、「海底温泉と生命の起源」について。
原始地球における生命は「海」で誕生したと言われていますが、その具体的な「場」の候補が「海底温泉」だという説です。これは、素人目にも十分あり得そうな仮説だと思います。
その他にも、「深海の生物」。
特に超深海に生息している魚類、現在マリアナ海溝の水深8178mにおいて映像に捉えられているようですが、高圧・暗黒という極限の環境下におけるその生態は大いに気になります。
そして、最後は「超深海の環境汚染」について。
ちなみにPOPs(Persistent Organic Pollutants)とは、残留性有機汚染物質の略です。
ここで語られているように、地球環境の棄損は、陸上・大気に加えて海洋でも深刻な状況に至っています。そして、何より “未だ改善の方向に転換していない”という現実を前に、自分たちにもできることを今すぐにでも取り掛かりたいとの思いです。
“具体的にどんなアクションが効果的なのか”、場当たり的なパフォーマンスではない専門家による科学的根拠に基づいた的確なサジェスチョンが、正に今求められています。
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