御堂筋殺人事件 (内田 康夫)
(注:本稿は、2022年に初投稿したものの再録です。)
この前内田康夫さんの「札幌殺人事件」「小樽殺人事件」と続けて読んだのですが、その流れで手に取りました。
ここ数年、新型コロナ禍で激減しましたが、それでも平均すれば今でも2・3カ月に1度は大阪出張があります。そういう関係でちょっと“御堂筋(大阪)” には縁を感じて読んでみた次第です。
ネタバレになるとまずいので、内容には触れませんが、この作品の導入部でも、馴染みの場所が登場しました。
この「全日空ホテル」というのは。場所の描写から言って「ANAクラウンプラザホテル大阪」のことだと思いますが、このホテルは出張の折に泊まったことがありますし、市役所前も出張先を訪れるときいつもその前を通っているルートです。舞台は、大阪のど真ん中ですね。
作品について一言だけ言えば、最後の「謎解き」の部分は、(内田さんにしては)かなり雑な印象を受けました。
巻末の「自作解説」で内田さん自身、こう語っています。
そういう時宜を得た出来事を作品に盛り込むという発想は、ちょっとした遊び心もあっていいチャレンジだと思いますが、今回のケース、私には、“安易な幕引き” に使ってしまったように見えました。
ちょっと残念です。
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