Yの悲劇 (エラリイ・クイーン)
(注:本稿は、2021年に初投稿したものの再録です。)
少し前、アガサ・クリスティーの作品(ポアロとグリーンショアの阿房宮)をこの歳になって初めて読んだというお話をしました。
そういえば私は、海外の本格ミステリー(推理小説)はコナン・ドイルの「シャーロック・ホームズ」シリーズぐらいしか読んでいないかもしれません。
ということで、今回は「エラリー・クイーン」。
その中でも「Yの悲劇」(ハヤカワ・ミステリ文庫)を選んでみました。「Xの悲劇」からではないのは、たまたま図書館の書棚に「Xの悲劇」がなかったという単純な理由からです。
さて、当然ながら “ネタバレ” を避ける意味でコメントは少しだけにします。
読み終えての私の感想ですが、確かに期待どおりの骨太の秀作ですね。まさに「本格ミステリー」作品です。
名探偵ドルリイ・レーンの謎解きの解説はこれでもかというほど精緻な論理を辿ったもので、それだけでもとても丁寧に構成されていることが伝わってきます。二重の筋書きという見事なプロットと意外な犯人設定、確かに傑作ですね。
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