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免疫力をあなどるな! (矢﨑 雄一郎)

(注:本稿は、2014年に初投稿したものの再録です)

 普段はまず手にしないジャンルの本ですが、レビュープラス(当時)というブックレビューサイトから献本されたので読んでみました。

 “健康な体”を作るには身体の「基礎力」を高めなくてはなりません。その肝となるのが「免疫力」です。

(p47より引用) 「免疫」とは、・・・「私たちが生きていくうえで病気にならないように、自己と非自己(外敵)を見分けて、非自己を排除する機能」のこと。つまり、ウイルスや細菌、あるいはがん化した細胞といった「外敵」を攻撃して、私たちの身体を病から守ってくれる大切な機能なのです。

 本書は、免疫療法の専門家である著者が、細胞レベルでの健康法を具体的に紹介したものです。
 そのキーは「樹状細胞」、この細胞がNK細胞やT細胞といった免疫機能を持つ細胞を司っているとのことです。

(p6より引用) この細胞の働き次第で、私たちの免疫機能は低くも高くもなる-。この事実は、私たちが「細胞レベル」で健康になることができる、ということを示しているのです。

 この「樹状細胞(著者はこれを「ボス細胞」と呼んでいます)」を活性化すれば、生来持っている「自然免疫」の機能低下を防ぐことができ、生まれてから後に備わっていく「獲得免疫」の機能を向上させることができるのです。

 著者が説く「ボス細胞」を活性化する方法は3つです。

(p6より引用)
①「ボス細胞」を活性化させる食事を摂る
② 運動は「汗をかく前」にやめる
③ 「ストレスフリー」な環境を整える

 この3番目の“「ストレスフリー」な環境”というのは、免疫システムのバランスをうまく保つための「リラックスしている状態」のことを言います。

 この状況の大切さは、古来より東洋思想の中でも説かれていました。

(p50より引用) 東洋医学でいう「中庸」をめざすことと、西洋医学でいう「自律神経のバランスと免疫機能のバランス」をとることとは、どちらも同じこと。

 さて、本書では、第4章で「免疫力が高まる生活習慣」として具体的なアドバイスを列挙しています。
 たとえば、納豆やヨーグルトに代表されるような“発酵食品”を摂ること、野菜は香の強いものを“皮ごと食べる”こと、疲労回復のためには“鶏肉”を選ぶこと・・・、あと、「寝る前のプラス思考」もそのひとつです。

(p172より引用) いい睡眠をとるために、私自身がよく実践しているのは、寝る前に「人生でいちばん楽しかったこと」「今まででいちばんうれしかったこと」を思い出すことです。

 これは、以前読んだ「成功の実現」という本のなかで、中村天風師「心のクリーニングの方法」として薦めていましたね。



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