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曇り、ときどき輝く (鎌田 實)

(注:本稿は、2021年に初投稿したものの再録です。)

 いつも聞いているpodcastの番組に著者の鎌田實さんが登場したとき紹介された本なので、気になって手に取ってみました。

 鎌田さんが全国各地で出会った “輝いている人” たち、登場している方々はどなたも素晴らしい生き様です。
 書き留めておきたいエピソードばかりですが、その中から「特に」というくだりをひとつだけ。

 北海道芽室町の「九神ファームめむろ」
 知的障がいや発達障がいの方がいきいきと働いている会社です。

(p233より引用) 発達障がいで六年間引きこもりだったというSくんの言葉もカッコよかった。
「働き始めて自由な時間は減ったけど、自由に決められることが増えた」

 本書に登場しているみなさんは、「苦労」「逆境」といったありきたりの言葉では表しえないほどの絶望的な状況に置かれながらも、そこから見事に立ち上がった方々です。
 そして、それにも関わらず、また、それに止まらず、我が事を差し置いてでも、周りの人びとのことを思い、助け、勇気づけている人たちなのです。

 私は、本書を読んで、ただ単に、その姿を “素晴らしい” と感じているだけです。それでいいはずがありません。私にもできることを何か。



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