開高健の本棚 (開高 健)
(注:本稿は、2022年に初投稿したものの再録です。)
いつもの図書館の新着本リストの中で目につきました。
開高健さんによる「本をめぐるエッセイ」なのですが、彼の書斎や蔵書の写真もふんだんに掲載されていて眺めているだけでも楽しい本です。
その中から私の関心を惹いたところをいくつか書き留めておきます。
まず、開高さんのエッセイ「白いページ」の「続・読む」から、本を手に取るときの開高流作法について。
同じエッセイから、もう一か所。
“傑作” といわれる作品の読後感を取り上げたくだりです。
なるほど、これもなかなか含蓄のある指摘ですね。
そして、本書の最終章は、「『名著ゼミナール 今夜も眠れない』から厳選30冊!」とのタイトル。1984年から85年にかけて「月刊カドカワ」に掲載された本からの抜粋が紹介されています。
さて、私の趣味は開高さんの好みとどのくらい同期しているでしょう?
結果、列挙された本のうちで私が読んだことがあるのは、なんと2冊。「パパラギ」と「ソロモンの指輪」だけでした。
そのころは私が社会人になったばかりのころで、それほど本を読んでいなかったのが如実に顕わになってしまいましたね。