逆三角のマッスル体型 カナブンを捕まえた
庭先のオニユリにぶら下がるカナブンを見つけました。僕の中ではカナブンは結構レア種です。
見つけてもすぐ飛んでいってしまうので捕獲できることが稀だからです。今回は運良くアミを持っていたので一撃で捕まえてやりました。
カナブンとは
カナブン(Rhomborrhina japonica)コガネムシ科ハナムグリ亜科に属する昆虫です。一般的なコガネムシよりやや大型で姿形が異なります。英名でDrone beetle と称されることから飛翔性の高い昆虫だということがうかがえますね。ドローンのようにブンブン飛び回ることからも和名の由来になり、行動もどことなく機械的な重量感を醸し出します。緑銅色、黄褐色、緑色、茶褐色、赤褐色、濃藍色など、色彩変異があり四角い頭部を持っているのが特徴です。
飛翔性に優れるパワー系
腐熟した果実や広葉樹の樹液を餌とします。昆虫の中ではひときわ飛翔能力に優れ、足場が無くても離陸できることで知られ強靭な前足の鉤爪でおそろしいほどのホールド力を発揮します。
ハナムグリと呼ばれる種類に属していることから口部分でもぐりこむような挙動が力強くこどもが手のひらで捕まえると皮膚すら削られるような痛みで思わず手放してしまいます。これがカナブンが捕まえづらい所以でもありま。
森を豊かにする甲虫
よく比較されますが、コガネムシの多くは人間にとっての農業害虫で幼虫は生木の根を食べ、成虫も葉をかじることで嫌われています。一方、カナブンをはじめとしたハナムグリ亜科の甲虫は幼虫は腐食した倒木や腐葉土を食し、成虫も樹液や花粉を食します。
特に花粉に関しては果樹やその他木々の繁殖を助け森を豊かにする益虫とも言われています。
コガネムシとの違い
全面から見るとやや四角い体系のような形で、海外のハナムグリ亜科の昆虫は更にこのフォルムが顕著です。コガネムシがお相撲さん体型だとしたら、カナブンは逆三角形のゴリマッチョ体型です。腕の太さや膂力に関しても樹液のテリトリーを争ったり、口部分で削り取る動作に最適化されているように、同じコガネムシ科でも生存戦略に適した身体的特徴が現れるのが昆虫の不思議ですね。
まとめ
複数回コガネムシの紹介をおこなってきましたが、今回カナブンが登場してくれたことで同じ分類系統の昆虫でもかなり生活スタイルが異なることが表現できました。
まだまだ序盤なので、より注目するにあたってマニアックな分析は避けますが個人的にはもっと深堀りしたいですね。
ついに散歩の常備品に虫あみが追加されてしまった。
次回もお楽しみに!@norinity1103でした。