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威嚇音が猛々しい ウスバカミキリを捕まえた

最近、仕事を終えてコンビニにいく機会が増えてきました。加賀市の田舎では最寄り駅も車でそこそこの時間がかかりますが、このご時世ささやかな楽しみになっています。

昆虫の多くは街灯など光に集まる習性をもつ種類が多いので田舎のコンビニは昆虫好きには観察の宝庫と言えなくもないです。中にはお呼びでない奴らもいますが、今回の遠征では僕の感覚での構造美を刺激するやつが現れました。

大型種の多いウスバカミキリ属

ウスバカミキリ(Megopis sinica)は鞘翅目カミキリムシ科ウスバカミキリ属のカミキリムシの一種でです。本種の属すカミキリムシは世界的にも大型の物が多く、名の通り他の種と比較して透き通ったような薄い羽が特徴で体色は暗褐色、赤みがかった茶色でスマートな体つきをしています。体長は30〜58mmに達するものの個体差が大きく、オスは小さいことが多いです。

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大きい割に俊敏な動き

夜行性で盛んに飛び回ることや光に集まる習性もあり、7月下旬から8月上旬で全国的に街灯などで目にすることができます。今回はコンビニで忙しくバタついているのを発見して捕獲しました。

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気性が荒いことで有名

非常に気性が荒く、虫かごで複数の生態を同じ容器に入れると激しく戦ってしまいます。同じ虫どうしなら尚のこと争いがおこり、四肢が欠損するまで闘い続けますので完全な個体を見つけるのも大変です。今回は運良くコンディションの良い個体に巡り会えました。なかなか精悍な顔つきをしていますね。

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人間の生活との関わり

幼虫は広葉樹・針葉樹の衰弱した木や枯れ木の材部を食べます。材木として利用されるような状態の良いものではないため林業などの重要害虫には指定されていません。その他のカミキリムシは木の病気の媒介となったり、生きた木の食害などをおこなう害虫も多いです。

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古来の食用昆虫

現代でも世界各国でカミキリムシの幼虫が食用にされており、日本でも昔はカミキリムシの幼虫を”てっぽうむし”と呼んで食用としていました。弊社でも昆虫食エバンジェリスト「Mr.シロアリマン」が絶賛しています。

本種はファーブル昆虫記の中でも紹介されており、古代ローマで珍重された食材「コッスス」をウスバカミキリ類の幼虫のことであると論じています。

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まとめ

本種は昆虫好きのこどもにも見応えがある種類ですが、何枚か撮った写真で壁を這わせたりその薄い羽と長い触覚から連想するとGに限りなく近い容姿をしていますね...それを言うと元も子もありませんが、里山や自然に触れ合うビギナー向けの甲虫としてはお手頃な種であると個人的に思います。

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今回は「気まぐれディスカバリー」はじめてのカミキリムシの紹介でした。次回は何が紹介できるでしょうかね。最近コンビニ程度の外出でも楽しみで仕方ないです。

次回もお楽しみに! @norinity1103 でした。

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Noriaki Kawanishi
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