秋のキャンプ、秋の空。
春以来振りのキャンプに行ってきた。
今回はソロではなく、一年ぶりに同じパートナーと同じ場所にやってきた。
そこは1年前にハンモックがちぎれて落下しお尻の骨にひびが入った思い出の場所。
ドキドキしながら、お尻を守りながら、不安定なものに体を支えることを厳禁にしながらまた今年もこの地へやってきた。予約不要のキャンプ場なので連休でも来られるのが良い。
お尻さえ割れなければ、ここは本当にいいキャンプ場である。
テントを張った場所もほぼ前回と同じ位置で、きれいな川を見下ろせる場所にした。
きれいな景色に、買って以来修行を積んでいるカメラ、RICOHのGRもうずうずしている気がする。
暑いのが苦手なので夏に低地でキャンプする人が信じられないとすら思っているのだが、涼しくなってきた10月、私のキャンプベストシーズンの到来である。
まずは、着いてテントを張って、すぐに昼ごはん。
今回はコリアタウンで買ったチヂミのたれを使うべく、チヂミを焼くことにした。
序盤で判明したのだが、ガス缶を3つも持ってきたのに、小さすぎるせいか、いつものプリムスのガスバーナーを忘れてくるというミスをおかした。
こんなミス、初めてである。
そんなバカな。火が無くてどうすんの私。
慣れというものは本当に恐ろしい。
相棒が大きなファミリー用のBBQコンロを車に積んできていたので、急きょ炭のBBQスタイルで行くこととなった。
良かった良かった。
そんな訳で、チヂミはコイツ。
めちゃくちゃ簡単なbibigoの「パパっと簡単 海鮮にらチヂミ」である。
これの何がすごいって、水をこの袋の中の線のところまで入れて、もみもみ混ぜるだけで仕込みはOK。あとは鉄板で焼くだけでいいのである。
洗い物も出ないし、粉と一緒にニラや小さいエビも入っているから本当に水だけでいいのである。
これぞキャンプ飯にピッタリではないか。
早速焼いてみることにした。
大きい一枚を焼いてひっくり返すのを失敗した時のダメージを考え、小さいチヂミを4枚焼くことにしたのだが、これが大成功。
鉄板の隙間でジョンソンヴィルのチーズインのウィンナーを焼きながら、
家から持ってきたキュウリで即席のナムルを作って、
ポテトチップスをジャガイモと捉えて副菜カウントし、
出来上がり!!
チヂミは最後にもう一回追いごま油をしてカリっと仕上がったし、なかなか良いランチであった。
今回のキャンプ飯は、車だったこともあり重めのホットサンドメーカーを持ち込んでいるので、試しに一枚焼いて食べた。うまくいったので、明日の朝ごはんはホットサンドに決定。
ディナーは現地和歌山で熊野牛ステーキを買って焼くことを楽しみにしていた。
なので、ランチを食べ終えて、小休止後、熊野牛を求めて熊野大社付近へと出発した。
熊野本宮大社付近の、いつも立ち寄る個人商店ぽいミニスーパーで熊野牛肉を無事手に入れて、お買い上げの途中でレジ前のチラシに目がいった。
店員さんが「夏の花火大会が雨で延期になっていて、実は今夜花火を上げることになったんですよ~」と教えてくれた。
なんと。
そんなラッキーなことあるのか。
「えー絶対見る見る!何時?」と興奮する私たちに、花火が上がる場所と20時半から15分間だけであることを丁寧に教えてくれた。
わあ、楽しみ。
家のベランダから見る淀川の花火大会以外では、冬に別府温泉で見て以来である。
旅先で花火大会。
秋の私もかなりツイている。
今から17時頃まで川湯温泉の河原で遊んで、早めに晩ごはんを切り上げて、渡瀬温泉の大露天風呂は明日の朝にして、花火が終わってから焼き芋にしよう。
花火大会の時間を軸にして本日の予定を瞬時に組み立てた。
空を見上げるとうろこ雲。
うろこ雲イコール秋。
今日は秋の始まりと夏の終わりが同居する日になりそうである。
うろこ雲を見ながらワクワクしてしまった。
その後、いつもの川湯温泉で穴を掘って温泉が湧いているところを探したり(熱すぎたのですでに掘ってある場所に落ち着く)、
冷たい川の方で網で魚を救うことに必死になったり(全く捕れず)、
足をお湯につけてのんびりしたり(のんびりしすぎた)、
持ってきた生卵で温泉卵を作ってみたり(生煮えだった)、
すべてが完璧である。
肌寒さを感じながら、綺麗な夕焼けのピンクから紫色へと移ろっていく空が、川湯温泉の水面にも映って、これぞ秋、と呟く私であった。
さて、固形燃料を10個買ってキャンプ場に戻り、私の方では固形燃料を使ってメスティンでご飯を炊いて、湯煎のハンバーグを作ったりアマノフーズの味噌汁を作ってスタンバイ。
相棒が炭で火をおこし、熊野牛タイムの始まり。
美味しすぎたのとあっという間に食べたせいで写真はほぼないが、私がコリアタウンから持ってきた韓国のりとジョンソンヴィルウィンナーと熊野牛と白ごはんと一緒にパクリ。とりあえず、これのリピートは最高であった。
さあ。
夜も更けてきた。
花火大会の会場へ出発。
月が明るすぎるのが気になりつつも、打ち上げ花火をGRのカメラでおさめる予習をし、ミニ三脚と共に会場入りした。
河原の堤防で待機。
こんなに近くで、人もまばらの中、花火を見るのはそうそうない。
ドキドキが止まらない。
RICOHのGRの試運転開始。
夜が昼間みたいに、月が太陽みたいに写ってしまう写真をいくつも生み出してしまい、慌てて調整し直したりしながら花火を待つ。
背後で大斎原の大鳥居がライトアップされていたことを後から知ったのだが、そちらの絶景にも気づく余裕もないくらい、緊張と興奮でたかぶっていた私であった。
続く…
↑続きです。