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キャンプに日焼け止めを忘れた 【4度目のソロキャンプ②】

ソロキャンプにうっかりSPF50の日焼け止めを忘れた。
ファンデーションは普段から塗らないし、その他のお化粧関係はいつも何も持って行かず、顔に塗るのは日焼け止めと夜に塗る保湿のヒルドイドクリームだけだというのに、日焼け止めを忘れた。
痛恨のミス。
必要ない荷物をできるだけ減らそうと思い過ぎていたため、必要な日焼け止めを忘れた。
まだ春本番というわけではなかったが、それでも20℃もあり、よいお天気。
参ったなあ。
シミが気になるお年頃。
普段からあまり化粧はしないが、それでも気休めに無色の日焼け止めは塗るようにしているのだが、この青空の下、どうしたもんか。
困り果てていたら、スペインで買ったLa chinataのオリーブオイルのハンドクリームを持ってきていたことを思い出して、ポーチから取り出してみると、SPF8と書いてあった。

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よっしゃー、助かった。
8に賭けてみようと思い、気休めのSPF8ハンドクリームを顔(鼻と頬と目の周り)に塗った。
これにて一件落着。
気休めでも8でも顔に塗ることで、不思議と紫外線を防げているような守られているような気になる。
3時頃には顔がヒリヒリしてきて日に焼けてきていることを嫌でも感じたのだが、SPF8を塗ったのだから大丈夫、と自分に言い聞かせ暗示にかけることができた。
よくよく考えたら(というか薄々気付いていたよ)SPFが表示されている商品の中で8なんて数字は最小な気がする。
そんなの日本で見たことがない。
8なんてほぼゼロだ。
案の定、しっかり日焼けしていて、小さなシミが1つ濃くなった気がした。

私は、視力がいいからメガネやコンタクトレンズやその周辺の液体などは必要ない。これは旅をする上で非常に有利だと思っている。どうしても必要な荷物が、少なくて済むから。メイクグッズも旅ではほぼ使わないので持って行かないし、だからしっかりしたメイク落としもいらない。必要のないもの、手放してもいいものの存在を感じられるのは気分が軽くなる。

それなのに、単なる気休めだと思っていた日焼け止めを忘れてしまったことで、とても慌ててしまったし、徒歩で片道1時間のコンビニまで日焼け止めを買いに行こうかどうしようか悩むくらい動揺してしまった。
厚めのアルミホイルを持って来るのを忘れたことと同じくらいにダメージがでかい。
取るに足らないようなものが、これほどまでに自分にとって必要なものとして存在しているのかと思うと、自分に少しがっかりした。
紫外線から肌(顔くらいしか塗らないけど)を守らないといけないという、くだらないことに私はこんなにも縛られている。
焼けたくないのはなぜ。
肌が弱いから赤くヒリヒリするのが嫌だからか。
シミができると老けて見えるからか。
どちらもか。
有休を使って休んで、日に焼けて仕事に復帰すると色々想像されるのが嫌なのか。
小さいことを気にせずに自由に生きている風を装いつつ、とても小さいことを気にして縛られて生きている。
ああ残念過ぎる。

だけど、実際SPF8のハンドクリームではほとんど何も守られていないと思う。
そんなことは分かっている。
これこそ気休めであり、あるとないとでは全く違うのである。
例えば、地面に落ちたウィンナーも、3秒以内ならセーフというルールで食べることができる。
それと同様に、SPFと書かれたクリームを顔に塗ればセーフというルールを遂行している。
結局私は何もかも全てを手放すことはできないし、どんなに自由な空間に解き放たれても、取るに足らないけれどどうしても手放せない必要なものがあり、深い意味のないたくさんのくだらないルールに縛られてもいるし守られてもいる。
そうやって、気持ちを落ち着けて生きているのだと思う。
髪の毛のボリュームを抑える韓国のヘアオイルと、夜に顔に塗る保湿のヒルドイドも手放せない、残念ながら。






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