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天高く馬肥ゆる わたしも肥えていた頃の秋


10月もすぐそこ、急に秋らしい気温になったが
昼頃には陽射しが強く感じることもある。

(こんな日の運動会は日に焼けるなぁ)

と、とっくの昔にさよならした運動会のことを思う。

町内の運動会も随分前に卒業したし。

走るのも 投げるのも 打つのも 
跳ぶのも くるんと回るのも
どれか一つ得意技があればよかったが、

いっこもなかった。



運動会!
スターはいつも運動会で花が咲く。
普段目立たない人でも
速いだけで花が咲く。カッコいい。
その後の在り方にポイントがつく。
偏見だろうかな。 

幼い頃から高1の秋くらいまで
とても太っていた。
ホントにとても肥えていた。
背も高いので余計に大きく見えた。

徒競走など背の順で組まれると
いつも終わりの方だ。
最終組なら
もはやその競技のしりすぼみで
トリを走るには可哀想すぎる

一緒にスタートした人達の背中を見送って
目の前に食らいつく目標もなく
走る私の 心も脚も もつれる。

次の種目の準備を始めはらなあかんやんな

気ばかりあせるけど 足が焦らない

目立つし もう帰りたい!



ただ そんな私に一度だけ
ちょっとしたご褒美の回があり。


中学2年だったかな。

よ〜ぃ
スタート!→
途中の白線まで走る→
紐の付いた浅いザルに玉を載せる→
落とさず引きながらゴールする

という「ザル引き競争」で1着になった。

まだ誰もゴールしていないという世界!

ワタシがテープを切るという快挙!

神さまからの贈りもの?のシーンだった。 

そんな
ザルを引く器用さで勝ち取った1着とはいえ 1着だ。

ゴールした私は
まだ皆んなが、後ろでザル引いてるのを見ることが出来た。

玉を何度も落としてはとりに行く。
走ろうとするほど落っことす。

ワタシが1着か?どうしよう。

慣れないことで自分をもてあましていると

誘導係の上級生男子がが飛んできた。
キョトンとした顔が
1着になった太ったワタシを
珍しそうな目で見た と感じた。

(1着てか? えっ? 肥えてんのに!
って顔に見えたワタシの心はいじけていたというのは 今はわかる。)

でも当時はわからない。
大喜びが半分になった私は
1着の旗の所まで連れていかれた。

微妙 と言う使い方を当時知っていたら
その時の気分は すこぶる『微妙』
だった。

よって
その運動会での奇跡の1着は
喜び と 微妙』が セットでの思い出となった。


おわり


お読み下さいました方がおられましたら
ありがとうございます♪

スポーツ音痴も
歌なら勝てる自信はあるんですが。
(´∀`)〜🎶

※運動会で 全力の末
「べべ」「べべたこ」「べったこ」「びり」
「最下位」になった経験はおありですか?


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