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自分の寄稿まとめ

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不定期で、これまで寄稿していたものを供養としてあげます。
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#文化人類学

人類学について

4/16 寄稿

ユタとの共存 

 沖縄では、シャーマニズムの概念が輸入されるまでは「巫術」と呼ばれていました。私は前回の記述で、シャーマンおよびユタの自己効力感について、量的研究を基に仮説を立てましたが(精神医学の観点から)、調査を進めるにあたり実はユタは迫害され、偏見を受けている時期があったとのことです(濵、2011)。それは実際に科学的ではないため、人々に悪影響であり、多くの人々や沖縄全体

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人類学/精神医学について

4/15 寄稿

シャーマンと精神医学の観点からー統合失調症―

 まず前回の課題として統合失調症の観点から、シャーマンを論じるとします。「関与しながらの観察」で有名な、精神科医で社会心理学者のサリヴァンは、その理論の中心を「場」と「対人関係」だと強調しています。¹)彼はその理論に則って、統合失調症の「環境」を整えたことで、不可能とされていた治癒に成功したと言われています。²)まさに環境が第一に大

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シャーマニズム/人類学について

2021/4/14 寄稿

シャーマニズム(shamanism)についてーシンガポールの事例からー

 まず具体的にシャーマニズム/シャーマンとは何ぞや、と思われることと思います。以前に『シャーマンキング』という霊能力者がその能力を使って戦う漫画がありましたね。ああいった感じを想像していただけると大変分かりやすいかと思います。シャーマンはその定義や概念も各学者や地域によって様々であり、厳密に統一さ

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