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さ き
2019年3月12日 00:18
わたしは、おじいちゃんが亡くなった日を憶えていない。亡くなったことを知ったのは、何年前だったろうか、父からの電話だった。バイトを終えて、スマホの通知を確認すると、珍しく父から連絡が入っていた。何か怒られることでもしたかなぁ、くらいに思っていた。今思うと、その方がよっぽどよかった。耳の外で鳴る電話越しの父の声は、なんだか他人事のように聞こえた。そのくらい、おじいちゃんの死は、噓みたいだった。バ