今月もひとり歌会(2024年10月)
月が終わると、毎日詠んだ歌を整理する「ひとり歌会」。誰のフィードバックも得ず、詠んだ歌を見ながら一人、仕事や生活をふりかえる。
近況
10月撮った写真を見ると食べ物が多い。自分だけで食べる食事はわんぱくなものばかり。外食はラーメン、自分用のランチは、モリモリな丼やパスタ。夫婦の食事もバリエーションが豊富だったかもしれない。今年はゴジラ生誕70周年という記念の年、息子とはゴジラの映画を観に行った。息子にとってはどうだかわからないが、私にとっては夢のような思い出になりそう。夫婦仲はよくない。そして昨今の悩み。
今月の歌(33首)
10/1火
四六時中打席に立てば、大谷も打てない時間帯がきっとあるだろ
10/2水
詩のできぬ日であれ何か口にせばスルスル出てくるワードがあるはず
さめざめと泣くつまをみてどうやってわかれればいいかかんがえている
10/3木
妻の前、話を聞こうとする時間、耐えきれなくて表情は見ず
10/4金
週末に子どもを迎えるための家事 掃除機かける 鼻歌も出る
10/5土
離れてもうちに来たいとの子の気持ち 元妻から聞き 酒がうまい日
→離れてもうちに来たいと 子の気持ち元妻に聞き 酒のうまい日
(「塔」短歌会11/20締切投稿②)
10/6日
咳堪えスクリーン見上げつらそうな息子の首のあたりばかり見る
→咳堪えスクリーン見上げつらそうな息子の喉のあたりばかり見
(「塔」短歌会11/20締切投稿③)
10/7月
誘導の動線確認するために一人夜道を三往復す
10/8火
友人から連絡がきて今日読書会だと思い出し 本棚の前
10/9水
溶け込めぬ旧部署の空気を吸っている 宴閉じるころ、やっと馴染めた
10/10木
逢いたいと思う女性が浮かぶこと 会いにいかねば幸せなこと
→逢いたいと思う女性の浮かぶこと 会おうとせねば幸せなこと
(「塔」短歌会11/20締切投稿⑤)
10/11金
妻からの「帰る」のメッセに「早いね」とつい本音洩れる一人リビング
10/12土
まつたけの香るラーメン妻と分け 幸せはきっとラーメンの中
→まつたけの香るラーメン妻と分け 幸せはきっとラーメン屋にある
(「塔」短歌会11/20締切投稿⑥)
10/13日
亀有の神社境内のケーキ屋のショーケース前に張り付く よき日
10/14月
肌合わせ 未来に続けと祈ること 肉欲を来世に持ち越したいと
10/15火
妻との会話を切り上げ「もう寝る」と部屋に戻る 大事なことを毎夜秤って
10/16水
調子に乗ってしゃべり過ぎたと後悔し「無礼講」の意味を辞書引く
10/17木
突然の運動会のお誘い来 天気アプリの晴れ渡る空
→突然に運動会のお誘い来 天気アプリの晴れ渡る空
(「塔」短歌会11/20締切投稿⑧)
10/18金
オンラインミーティング中にチャイム鳴り 息子迎える嬉しき夕刻
10/19土
息子らの跳躍をするグラウンド 秋空を刺すスカイツリー下
10/20日
ダイエットしようと思う日に限りトロトロ肉の塊の前
→ダイエットしようと決めた日に限ってトロトロ肉の塊の前
(「塔」短歌会11/20締切投稿⑦)
10/21月
打席に立ち続ければいつかものになる五十を前に信じていいの?
(「塔」短歌会11/20締切投稿⑩)
10/22火
外向けのブログにお礼を書くように直接届かぬ手紙を書いた
10/23水
私事にとらわれ 時間奪われ 大好きな仕事のことが嫌いになりそう
10/24木
在宅勤務(ざいたく)は一週間にスーパーと自宅を往復する暮らしなり
10/25金
仕事残す金曜の晩に気は騒ぎ おだやかならぬ週末が来る
10/26土
自分ばかりが家事をしてると思う時、妻への言葉が強く変化す
10/27日
妻が家を出たのち部屋に一人いてただ酒を飲む 穏やかな時
10/28月
久々に会った友との語らいを止めるの惜しく コーヒー店へ
10/29火
明け方の冷たい風に起こされて夏の終わりを信じてみたい
(「塔」短歌会11/20締切投稿①)
妻の居ぬ家に帰宅する時の足の軽さ 誰かわかってくれるだろうか
→妻の居ぬ家に帰ろうとする時の足の軽さをわかるだろうか
(「塔」短歌会11/20締切投稿④)
10/30水
翻訳が秒でできちゃうこの時代 中学の俺が狂喜乱舞す
(「塔」短歌会11/20締切投稿⑨)
10/31木
仕事が進まず すぐキッチンに逃げるから、ランチを作る腕だけ上がる