ゴミ拾い瞑想のススメ
わたしの #習慣にしていること はゴミ拾いです。
じっとしていられない、頭を無にできない、そんなわたしでも出来る瞑想法はないか…?と編み出しました。
何をするって朝の静かな時間にゴミ拾いをするだけです。トングをカチカチ鳴らしながらタバコの吸い殻や何かを包んでいたビニールを追いかけるだけ。
不思議なもので、考え事しながらゴミを探してもなかなか見つかりません。
頭を空っぽにしてゴミに集中しないと「え、こんなの見逃す!?」というレベルの大物も拾い損ねてしまいます。
ゴミ拾い瞑想を続けて、思考は紐をつけた風船みたいだなと感じるようになりました。しっかり紐をつけておかないとあちこち考えが広がるんです。
意識的に無になり、目の前のゴミに集中する。呼吸に意識を集中させるのと同じくらい難しいですが、慣れるとめちゃくちゃ楽しいです。わたしにはこちらの方が性に合っています。
頭は空っぽになるわ、空だったビニール袋が重くなることが嬉しくなるわ、街は綺麗になるわで良いこと尽くしです。
ゴミ拾いの面白さはまた別なところにあります。
「夜中の名残妄想」です。
えぇ、わたしが名付けました。
落ちているゴミから夜中に何が行われているかを妄想するのがまた面白いんですよ。これがやめられず、眠くても明け方の街に駆け出してしまいます。
「夜中の名残妄想」こそ、ゴミ拾い瞑想の醍醐味。
わたしは声を大にしてお伝えしたいんです。
ゴミは人間が出すものなので、ゴミから昨晩そこで何が繰り広げられたか想像しやすいんです。
銘柄の違うタバコが数本ずつ同じ場所に落ちていたら、そこは夜の井戸端会議の議場です。コーヒーの空き缶やヘパリーゼが落ちていたら飲み会の二次会会場だったはず。それが決まった日にその痕跡が残っていたら、それは単なる二次会会場ではなく秘密の逢瀬かもしれません。
みたいな感じでどんどん妄想を広げるんです。ちなみにこれはわたしの独断と偏見で、「考える」にはカウントしません。自分のことを考えている訳ではありませんから。
びしょ濡れのカッパとボキボキに折れた傘があれば、夜中ずぶぬれになるまいと考えていたものの、突然心が折れて全てを抜き捨てた人間のドキュメンタリーが脳内に浮かびます。
食べかけのおにぎりと捨てられたビニールが散乱していれば、お酒を楽しんだ後に小腹が空いて急遽開催された月の下でのピクニックがわたしの脳内に広がります。
わたしがぐーすか寝ている間にも地球は動いていて、素敵な人間ドラマがあると思うとゴミ全てに愛おしい気持ちが芽生えます。食べかけのおにぎりすら宝石箱に隠された秘密の宝物に見えてくるから不思議なものです。
今は落ち着いてきましたが、ごみ拾い全盛期にはもっと捨ててくれ、もっと夜の痕跡をわたしに見せて欲しい。
わたしが拾うんだから捨ててくれ。
そんな変な気持ちになっていました。
一時はゴミを拾うために不労所得がほしいとマジで願っていました。仕事を自動化すれば一日中ゴミ拾い放題ですからね。こんな幸せなことってないよ!!と割と本気で思っていました。いや、今も思っています。
ゴミに集中できる感覚で自分の心の状態を測ることもできますし、朝の散歩は幸せホルモンも活性化して一石五鳥くらいあるのではないでしょうか。
瞑想が続かない方にはおススメです。
ゴミ拾い瞑想をしてから瞑想に入ると良い感じでスイッチも入ります。
わたしみたいな変態的考えに至らないよう適度にお付き合いいただくのが良いと思いますが、ハマる人は「捨ててくれぇ~」となるくらいハマると思います。
新生活の新習慣のご参考になれば幸いです。