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私がいなくなる日は誰もいない
病院からの帰り道、母はいなくなるときのことや、父や兄がいなくなったときのことをふと思ったら、私がいなくなるそのときはきっと家族は誰もいない。
急に土門蘭さん、寺田マユミさんの「100年後 あなたもわたしもいない日に」を読みたくなった。
時折ページがくり抜かれていて、短冊に書かれた言葉を読んでいるかのようで、「願い」に満ちている。でも、書かれている短歌の半分も理解ができているように思えない。それでも、読んでいると(違うな、言葉を見ている、がしっくりくる。)頭の中は言葉とイラストで満ち溢れ、ザワザワしていた雑念が消え去る。
今日はこのページが一番好きだった。
読む度に、気に留めるページが異なる。
この本とは、神楽坂にあるかもめブックスで出会った。
初めて目にしたとき、立ち読みで全部読んでしまった。店内を一周し2度目にまた棚の前に立ち、またパラパラと開きながら迷った。たまたま見かけた本だし、金額もやや高めだし、全部読んでしまったし、買う必要があるのだろうか。
他の棚を少し見回ったけれど、「100年後 あなたもわたしもいない日に」のことばかり考えてる。もう考えるのを諦めようと、3度目に本を手に取りお会計へと進んだ。
この本は、読み切って終わりなのではなく、ふとした瞬間に手にとって眺めるためにある。と買ったあとにそんなことを考えていたら、ほんとうにそうなった。
いない、を考えるのは寂しいことなんだけれど、でもいないあとにずっと続くであろう普遍的な世界を、この本は見せてくれる。そして、その世界は私をほっとさせてくれる。
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