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『ガニメデの優しい巨人』ジェイムズ・P・ホーガン(著)、池央耿 (訳)

木星最大の衛星ガニメデで発見された2500万年前の宇宙船。その正体をつきとめるべく総力をあげて調査中の木星探査隊に向かって、宇宙の一角から未確認物体が急速に接近してきた。隊員たちが緊張して見守るうち、ほんの5マイル先まで近づいたそれは、小型の飛行体をくり出して探査隊の宇宙船とドッキング。やがて中から姿を現わしたのは、2500万年前に出発し、相対論的時差のため現代のガニメデに戻ってきたガニメアンたちだった。『星を継ぐもの』に続く第2弾!

シリーズ2作目、ガニメアンあっさり登場の巻。前作とは打って変わってほのぼのしており、ガニメアン文化の紹介が延々と続く。こんなイージーなファースト・コンタクトはあるまい(笑)

丸々一冊、ガニメアンの文化紹介で終わるのかな? と思ったら、今回もラストにダンチェッカーが大活躍。またも人類的には切ない事実が明るみに出る。ここでやっと、タイトルの真の意味に気づく。ガニメアン船長の選択は、自分には出来そうもない選択で、なんとも切ない。優しいガニメアン達に、「しかしまぁ結果オーライだよ!」と言ってやりたかった。さらには、最後の通信も届けてあげたかった。悔いの残る別れだ。

失われた二重循環器問題は、削った遺伝子を戻せば良いだけじゃん、とか、免疫の話をしている割に、ガニメアンが普通に素肌で地球に降り立ってるのは、違和感あるな、等ツッコミどころはあるのだけど、ガニメアンの崇高さ加点の方が高いので問題なし!

前巻の感想

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