
英語長文 読み方解き方 まとめ
本記事について
本記事は英語長文で読む時、解く時に必要な思考法、道具についてまとめたものになります。
文脈から前後関係からという中身のない曖昧な言葉ではなく、できるだけ具体的で実践しやすい形で読み方と解き方の考え方を纏めました。
読み方解き方というとディスコースマーカーや消去法ばかり浮かぶかもしれませんが、それ以外にも読解していく上で必要なことは多数存在します。是非本記事を読んでそれ以外のことも学び英語長文の見方を変えてほしいです。現代文が多少得意なこともあり、現代文的な視点(開発講座や基礎講義などの内容)をかなり盛り込んだので、記事を読んだ時の新しい発見も多いと思います。
※19434字から27941字と加筆しました。
英文読解といってしまうと、英文解釈と誤解されてしまう可能性があるので、読み方解き方とという名前にしてあります。
英文解釈についての思考法のまとめはすでに記事として書いていますので、もしご興味のある方はこちらも覗いてみてください。
本記事を読むことで長文問題集の解説を読む時に他の問題にも生きるような形で深掘りがしやすくなります。たとえば、「〜行目に…とあるので正解③になる」のような解説を読んだ時に、〜行目を特定する理由が書いていなかったとしても、こういう理由で解答根拠が〜になると自信を持って自力で言えるようになります。
これは選択肢のタイプだけではなく記述式でも同様です。自分でなぜその解答の要素が入るのか、どうやって見つけるのか説明できるようになります。
こういった深掘りが自力でできるようになると、ただ漫然と長文に取り組んでいる状態から脱却でき、今学んたことが次に活きていると実感できるので、自分の勉強に自信をもって取り組むことができます。なりより成果として出やすくモチベーションを維持しやすいです。
この記事で英語長文で大事な視点を得て、学習の質を高めて欲しいです。
本記事の内容を頭にいれて使う練習をしてくだされば、最終的には読み方に関しても、解き方に関しても問題集にのっている解説よりしっかりとした解説を自力で組み立てられるようになります。
※長文の学習の際に手元においていただくと学習効果が出やすくオススメです。
※英文解釈の方と一緒に使っていただくとより盤石なものとなります。
もし現代文にご興味のある方がいらっしゃればこちらをご覧ください。
メンバーシップに加入していただけると有料記事をすべて閲覧することができます。
ご参加いただけると嬉しいです。すごくモチベーションにつながります。
ご購入ありがとうございます。
読み方編
1.基本姿勢と知識
*返り読みはできるだけしない
→読めなくなった時だけ返り読みをする
※ 無理に前から読むと逆に分かりにくくなるので、カタマリの中では返り読みしてもいい
*助詞や構造を意識しながら読む
→前から読んでいく時は助詞を補い構造を意識しながら読む Sには、は、が、Oには、を、に、とをつける
*英文は単語ではなくできるだけカタマリで捉えていく
→一単語一単語見るから早く読むことができないので、単語から句や節へと一度に処理できる量を少しずつ増やしていく
*英文を読む時はSVOCを意識する
→修飾部分で分からないことが出てきても気にせず、誰が、何をしたのかのという大枠を意識して内容を大掴みしていく
※全部覚えようとするから内容を覚えられないのでSVを意識して大枠を掴む
*読めなくなったら構造をとる
→カッコだけでも構造をとる それでも分からなければより細かく構造をとっていく
*知ってる訳語で上手くはまらない時
→文型や論理関係の力を借りて訳す
※未知語類推の方法も利用する
*長文は全て読む
→スキャニングはできないので基本的に全文読む
※広告系のみはどこに何が書いてあるのかわかりやすいので、全部読まずにタイトルや見出しを元に設問に関係する所にいきなり飛ぶ
*メリハリをつけて読む
・強調箇所や設問に関係する箇所はゆっくり丁寧にそれ以外は軽めに読む
・止まるべき所(ツッコム所、論理が発生している場所、設問に関係している場所)では止まり、スピードを上げるべき所(一般論、譲歩や具体例)ではスピードを上げ、文と文を対応するべきところは対応させる
*今自分が何の説明について読んでいるのか、どういった役割の文を読んでいるのか意識する
→常に意識することで、他の場所、文章との関連(類比や対比)に気づきやすくなる
※特に一旦脱線して本題に戻ってくる文章の構造の時に威力を発揮する
*分からない所が出てきても気にしない
→試験では知らないことが必ず出てくるので、分からない所が出る前提で読み解いていく
※後から説明されることも多く、加えて論理関係、未知語類推を使って大体のあたりがつけられることも多いのでそこまで心配する必要はない
*文章を構造的に読む
→論例論や対比、並立添加、列挙表現、問題提起などを活用し印をつけながら文章を構造化し大枠と中身の意識持ち、文章の話題と今読んでいる文の役割を意識しながら読む
※基本的に本番は100パーセント文章の内容を理解できないので、できるだけ構造的に文章を見て少しでも内容を理解しやすくする
※どこに何が書いてあるのかを分かりやすくし、解答根拠を探しやすくする効果もある
*読みながら内容を予測、追跡、修正、対応、整理をしていく
→これをすることで頭の中への内容の入りやすさがかなり変わる。理解するスピードが上がるので読むスピードも上がる
*内容を理解しようとする
→訳すことに精一杯になって、ただ字面読みをするのではなく頭を動かして文章の内容を把握しようとする
*英文は目的意識を持って能動的に読む
→どういことかな、なぜかな、具体的にはと突っ込んだり、論理関係を整理したり、設問の答えを探したりして、自分から長文の中身に入り込んでいく
*文章ジャンル
・評論→筆者の主張を書いたもの
・小説→登場人物の心情を書いたもの
・随想→筆者の心情を書いたもの
※随想は評論と小説の間の位置付けだが、ものによって評論よりであったり、小説よりであったりする
*主張の性質
・表現で強調される
・表現を変えながら繰り返し述べられる
※英語の性質の繰り返しを嫌うことを守りながら強調しようとするから
・一般論、常識批判が多い
・通常一つの文章につき一つ
*解く時の基本の道具
→傍線処理、文法、論理、設問で解く
※設問の対処法を知らないものは設問条件をいつもより注意深く読む 答えを一つに決めるためにきつくなっていることが多い
※難しい時ほど構造的、形式的読解を大切に
*文の基本の流れ
→(抽象(漠然)→具体)
基本は最初にアバウトにいって、どんどん詳しく説明していく形になる
※最初の方はアバウトに言っているので分かりにくくて当たり前、読み進めている内に説明が追加されて理解できるようになる
※抽象具体の印が特になくてもこの展開になることが多い
*論証責任
→筆者は主張やぶっ飛んでいることを言ったら後で説明をしないとけない
※ 主張やぶっ飛んでいることを見たら、どういうこと?なぜ?とツッコミ後で説明がくることを予想しながら読む。見つけたら対応させる
*原則1パラグラフ1アイデア
→一つの段落には基本的に一つのメインとなる内容が入っている
※内容が雑多な文章ほどこの意識が大切
*英語は繰り返しを嫌う
→指示語や言い換え、省略などを使い、繰り返しを避ける
〈それぞれの対処法〉
・指示語を見たら→指示内容を特定する
・言い換えを見たら→何を言い換えているのか特定する
・省略を見たら→省略部分を補う
※基本的に省略は前後の似た文に注目し、文の構造から補う
*よくある文章の展開
→最初のやつを見た時にこれからくるであろう次の展開を予測しながら読む
・前置き →逆接→本題
・譲歩/一般論 /神話/迷信→逆接→主張
・論 →例→論
・問題提起→答え→具体化
・数詞 →列挙
・抽象 →具体化
・主張 →根拠
・主張 →表現変えて主張
・昔 →今
・今 →昔
・対比 →表現変えて丸ごと受け継ぎ
・対比 →片方だけ受け継ぎ
・対比 →類比
・類比 →対比
・対比 →総括→結論
・固有名詞→その説明
・大人の時と子供の時の話がある→大人の軸で親と成長した自分の共通点、子供の軸で子供の時の自分と自分の子供の共通点が話題
・プラス →マイナス
・マイナス→プラス
・話をまとめて→話題転換
・難しい言葉、特殊な言葉、ぶっ飛んだこと→その説明
・本筋→それて→また本筋
・問題→解決→総括
・1人の人物→筆者と同意見か反対意見
・2人の人物→2人同士が同意見か反対意見
*指示語代名詞
→一文を見てヒントを見つけ、前に指示内容を掴みにいく
指示内容を探す時は、同じ使われ方をしている文の要素、単数、複数、人、物、固有の性質を意識する
〈注意点〉
・後ろにコロンやダッシュがある時は後ろに指示内容がある
・特にtheyはそれらなのか、かれらなのか区別する
・具体的な状況ならSVや助詞を意識して対象を明確にする
・特定しにくい時や候補が複数出ている時は、一文全体、前後の文、文の位置に注目してその文と対応する文を見つけて考える
・this/these+新情報(ここで初めて出てきたこと)は指示内容は後ろの内容を指し、訳は「次のような」になる
・設問の有無に関わらず指示内容を明らかにする 特に設問で問われたり、指示内容が分かりにくい時、強調文中の指示内容の時は丁寧におっかける
*指示内容の特徴
(i)普通の指示語
→具体的なものを指す
(ii)まとめの指示語
→抽象的なものを指す、もしくは具体的なものを複数指す
※this +名詞系はまとめの指示語扱い
※後ろの論に置かれたまとめの指示語は普通前の論を指す(例は飛ばす)
*まとめの指示語
→this/these/those/such +名詞など指示語+名詞の形はまとめの指示語として機能する
*疑問文
→問題提起なのか反語なのか判別
(i)答えがある→問題提起 追加された話題を把握し、答えを探しながら読む
〈注意点〉
・これから文章で話すテーマを表す 答えは筆者の主張
・文章の初めのの疑問文は文章の主題であることが多い
・文章途中の疑問文は、それまでの話が一旦切れるので、ここまでの話は何だったのかも意識する
〈構造の特徴〉
・疑問文と答えのSVは一致する
・疑問詞と同じ品詞が答えにある
※この知識は訳や英問英答で活躍
・疑問文の連続は似た意味になる
(ii)答えがない、はいかいいえで答えられる、否定語がある→反語(修辞疑問文)
※これ自体が主張
(iii)文章の終わりの疑問文→反語
※答えられないから
ここから先は
もしよろしければチップをお願いします!頂いたサポートは参考書や授業など記事をかくための活動費として使わせていただきます!