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ランキング付けやカテゴライズが好きな日本人【イギリス滞在】


私は、共同研究のためにイギリスに滞在する理系研究者です。
普段は日本の大学で、助教としてはたらいています。


他人が良いと思うものが良いと思い込んでませんか?


最近、日本に帰るのときのための日本のみんなへのお土産について少し考え始めました
ショートブレッドかな、紅茶かな?

そこでイギリス人の同僚に、私はこのように尋ねました

「どの商品が一番人気なの?」

すると友人は、

「うーん、どれが一番人気なんだろう?好みは人それぞれだからなぁ」

そう答えます

「じゃあ、どれが好き?どれが一番売れてると思う?」

このような会話は、日本にいると特に違和感のない会話だと思いますが、
どうやら私の同僚にとっては自然な質問ではなかったようです

そのときに気づかされました

私は無意識のうちに"自分の価値観ではなく、ランキングを参考に他人がよく選んでいるものを選ぼうとしている"ことに。

イギリスでは、好みは人それぞれなのが当然なので、
その人が自分でいいと思ったものを選ぶのだそうです。

思えば、極当たり前ですよね


ランキング付けが好きな日本人


このように何でもランキングをつけることが好きなのは日本だけのようです。

そして、このランキングは気づかないうちに自分自身で何かを決定するときの影響を与えているみたいです

カフェで何を注文するか、レストランで何を注文するか、どんな人が結婚相手にいいか、どんな人が好きか…

きっとみんな自分で考えて、自分で決断しています

でも本当に自分で決めてるんでしょうか?

私がお土産人気ランキングを元に、何を買うかを決断しようとしていたように、
知らないうちに「自分がいいと思うもの」ではなく「他人がいいと思うもの」を良いと思い込んでいませんか?

本当に自分がいいと思っているのか、他人がいいと思っているのかというのは、しっかりと自分の胸に聞いてみないと区別できないことも多いかもしれないと思いました


なんでもカテゴライズする日本人


思えば、日本人はカテゴライズもしがちです

〇〇はきっとこういう人だ!
〇〇が人気商品で、〇〇は不人気商品だ!

日本人は移民も少ないので、移民が沢山いる国と比べると似たような人があつまりがちで均質的な社会になります

その結果、同一の共通認識や分類分けがしやすいのかもしれません

でも、イギリスでは日本のような「ふつう」はありません
あまりにもそれぞれが違うものどうしで構成されている多民族国家です

街を歩いていると、ダウンコートを着ている人もいれば半袖の人もいます

同じ場所で、日本でいう真夏の装いの人と、真冬の装いの人が共存しているんです

思えば日本では、他人の服装を見て、自分の服装を変えることもあった気がします

イギリスにいると他人と自分は違う人間なのだから、どんな小さなことでも自分のことは自分で決めないとなと思うと同時に、
あぁどんな自分でも大丈夫なんだな、と思います



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