
「検討します」という“曖昧な返答”の裏側を見極める方法 #1
はじめに
商談やコンサル、プレゼンテーションの場で、相手から「検討します」という言葉が返ってきた経験はありませんか?
一見、前向きに聞こえるこのフレーズですが、実際には“曖昧な返答”として多用されることが少なくありません。本記事では、「検討します」の背景にある心理を解説しつつ、最終的にどうすれば相手の本音を聞き出し、前向きな合意につなげられるのかを探っていきます。
1. 「検討します」の裏側にある3つの心理
決断リスクを避けたい
相手が即決して失敗するリスクを恐れ、時間を稼ごうとする心理。
「後からダメだと言われるかも…」という不安を抱えているケースが多いです。
断りづらい空気を壊したくない
提案への興味はあるが、現時点では断ろうと考えている。
しかしその場で「NO」と言うと角が立つため、やんわりと“検討”を装っている場合があります。
組織内の説得・稟議が必要
BtoBや高額商材でよくあるのが、社内で別の決裁者がいるケース。
個人の判断だけで進められず、「検討します」という表現で一旦保留にすることがあるのです。
2. 曖昧な返答を解きほぐす“3つの基本姿勢”
疑問を歓迎する姿勢
「何か気になることはありませんか?」「遠慮なく聞いてくださいね」と、相手が質問しやすい空気を作る。
断りやすさを逆に演出することで、本音を引き出す狙いもあります。
解決策を提示しすぎない
相手の要望を十分に聞く前から、“こうしましょう”“ああしましょう”と提案攻めをしない。
ときには「まずはお話を伺うことが大事ですから」と、一歩引いた姿勢を見せることも重要。
「助け船」を出す
相手が自分から言い出しにくい不安や懸念を、こちらから先回りしてフォローする。
例:「もし上司の方に説明が必要でしたら、資料作成のお手伝いもできますよ」
3. 第2回予告
次回の記事では、**商談や相談の終盤で使える「10のチェックリスト」**を具体的にご紹介します。
「検討します」から先に進めず、いつの間にかフェードアウトしてしまう…という経験をお持ちの方は、ぜひチェックしてみてください。