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【言葉のクセ】本を好きになった話【初恋】

ちょっと東京とnoteを離れている間に季節が変わってしまったらしい。
出会いたての男女間でよく出る話題ランキング堂々の第11位に輝く、「え、じゃあ好きな季節は?笑」への回答ランキング堂々の第1位に君臨する「あ〜秋かなあ」の秋がきた。

男の子の動機は何かと不純だ。
本を好きになるきっかけは遡ること16年、小学校3年生になったばかりの春。初恋であった。

世間一般には、優しいだけでモテる幼稚園・足がはやいだけでモテる小学校時代と言われるが、そんな常識は大人が過去を振り返って出した結論である。当事者のツルピカ泥団子制作を生業としている現役小学生はまだ知る由もないことなのだ。後悔先に立たずならぬ、結論過去に出ずである。
ストイックに泥団子を作っていた私は同じクラスのあやかちゃんに初恋を捧げることになる。「めっちゃ好き!たくさんお話したい!」あの頃の純粋なミニなかとの心に、大人になった今の私の心を重ねることは到底できない

あやかちゃんは本を読むのが好きだったし水泳が上手だった。
私はスイミングスクールに通っていて水泳は習得済みだった。
そして共通の話題を持つために本を読むことを決心した。不純でしょ?
それをきっかけにあやかちゃんより本が大好きになるとは皮肉なものである。

最初に手に取ったのはもちろんあの子の愛読書だった「怪談レストラン」だった。あの特徴的なイラストと赤い表紙、怪談というコンテンツは少年の心をくすぐるには十分だったと思う。もっとも内容は空の彼方である。
幸いにも文章を読むことに苦痛を感じることはなかったから、その後はダレンシャンやハリーポッター、ブンダバーなど小学校の図書館にある本を読み漁っていった。今思い出しても懐かしいタイトルばかりである。

中でも、推理小説はお気に入りのジャンルになった。
シャーロックホームズ、江戸川乱歩、アガサクリスティ、ガストンリリーなどなど…列挙すればキリがない。
24歳になった今は、宮部みゆきや湊かなえ、森見登美彦や辻村深月が愛読書である。村上春樹のような社会派はちょっとだけニガテだ。

そして今、初恋をきっかけに文章を読むのが好きになった私は文章を書くこともだいぶ好きなのだ。だからこうしてnoteを書き始めたし細々続いている。
今この文章を読んでいるあなたは、私の文章が前述の作者の誰にこの文章の書き方は影響を受けていると感じるだろうか。

メタなかとからお届けすると、前述の誰でもなく、ママチャリさんに多大な影響を受けていると感じる。みんな大好き「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」の作者だ。ブログからの書き下ろしである”ぼく駐”は、ママチャリ視点の心情とその友達の会話形式、文字も太字と通常書体の使い分けのみの読みやすくシンプルな構造である。非常にnoteに似ている。
面白い文章、言葉選び、表現とはなんなのか、思春期の頃から大いに学ばせていただいた。物書きとしてのバイブルでもあり、私の笑い原点でもある。

このnoteのような、ちょっと長めな文章も、Twitterのような短文の呟きも、須く書き手のクセが出るものだ。
それはオリジナルの個性かもしれないが、作家や好きな芸能人、YouTuberの口癖や喋り方などなど、周りから影響を受けているものが多い。

読み手の皆さんやその周りの人の言葉は誰から影響を受けているだろうか?

それを考えながら言葉を見たり聞いたりするのも、情報や発信に溢れる現代の楽しみ方の1つかもしれないと思う。

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