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季節の食卓 | 黒豆おやき

お正月、おせち料理でいただいた黒豆煮。
子どもが毎年一番の楽しみにしているのでたっぷりと作ります。

重箱の中で、ちんまりと。

おせちで食べた後は、小分けにして冷凍し、少しずつ食べる毎日。
それでもわが家の黒豆は、かなり甘さが控えめのため、日持ちを考えるとあまり長くは持ちません。そんな事情もあって、この時期はおやつにこんなおやきを作ることが多いです。

黒豆は解凍して、煮汁ごとボウルへ。
そこへ、全体がまとまる程度の粉を入れて混ぜ合わせます。

粉気がなくなってある程度まとまったら、スプーンでフライパンへ。
くっつきやすいので、この日はフライパンホイルシートを敷いて焼きました。

中弱火でじっくり焼き始めて、片面焼き色がついたらひっくり返し、蓋をして弱火に。途中、焦げないよう、何度か焼き色をみながらまたひっくり返し、中まで完全に火が通ればできあがり。

ひと口食べれば、ああ、なんと素朴でおいしいことか。

豆の焼ける香ばしい匂いと、甘塩っぱい醤油の香りに、焼いているそばから食欲をかき立てられます。でも実際に食べてみると、なおいっそう五感が呼び覚まされるような味わい深さ。

黒豆のホクホク感、鼻に抜ける香ばしい香り。
食べるほどに味わい深い、もっちりした生地の噛みごたえ。

わが家の黒豆の甘さ控えめなところ、醤油加減がちょうどよく合っているのか、焼いたおやきは、黒豆の甘みやほんのりした醤油の塩味のバランスがなんとも絶妙。まさに最高のおやつです。

今日は家族で少し遅めのランチの予定があったのですが、お腹をすかせるであろう子どものために、ちょっとこれを焼いて食べてから出かけました。

お豆と粉なので、ほんの一枚食べるだけでもお腹が落ち着き、着く頃には皆ちょうど良いあんばいに。

おせち料理は、それぞれのご家庭の味というのがありますね。
皆さんのおうちの黒豆は、どんなおやきになりそうですか?

おやきといっても具の入った豪華版ではありませんので、とても簡単に気軽に作れます。ぜひ余った黒豆があったらそのうち作ってみてください。


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本日も最後までお読みいただきありがとうございました。


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庭乃桃 にわの・もも | 料理・食文化研究家、文筆家
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