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読書紹介 そういえば読んだことない 編Part9 『宝島』

 どうも、こぞるです。
 今回ご紹介するのは、児童文学であり、冒険小説の不朽の名作であるスティーブンソン作品『宝島』です。

-作品内容ー
 港の宿屋〈ベンボー提督亭〉ジム少年は、泊り客が海賊と知り、宝の地図を手にいれる。信頼のおける仲間をあつめ、船をしたてて、宝のねむる島へとむかうジムたち一行。ところが、宝を奪われてなるものかと、悪名高き海賊の船長ジョン・シルバーも熱心にジムを追う。

 前回記事で、見出し画像のシルエットは書いているんですか?とコメントをいただき、書いていないのが申し訳なかったので、描いてみました。今後もなるべく・・・?

海賊とは、

 ワンピースで出会い、ジャックスパロウの歩き方を真似していた私の世代にとって、海賊はワクワクとかっこいいを丸めて光らせたみたいな存在でした。
 そして色々な海賊ものに出会う中で、なんとなくそのステレオタイプが見えてきます。その中の一つであるインコと海賊の組み合わせ。これを生み出したのが、この『宝島』です。
 作品内容にも書かれているジョン・シルバー、彼がその人です。今作は主人公の少年も含め、キャラクターが非常に魅力的なのですが、その中でも、個人的にはダントツでジョン・シルバーが好きでした。

 この男は、もう、とにかく良いです。かっこよさと憎めなさと強さと弱さと誠実さと汚さを兼ね備えた、味方であり敵でもある男なのです。
 読んだことがない方や、自分で魅力的なキャラクターを生み出したいという方は、この人物を見るためだけに読んでもいいかもってぐらいです。

巧み!

 さらに、そのストーリーですが、、、巧い!
 正直、150年近く前の児童文学だったので、けっこう読み進めるのがしんどいところなんかあるんじゃないかなどと思ったりもしましたが・・・。
 淀みなく無駄のないストーリー、怒涛の展開。驚きました。
 
 全部で370ページほどある中で、宝の地図を手に入れるまでに50ページほど使うのですが、そこですらダレずに進み、そこにしか登場しないキャラクターも最後まで頭の中ではっきりと思い描けるほどの魅力を持ち合わせています。
 子供向けなどと侮るなかれ

少年の強さ

 この物語はジム・ホーキンズという少年が主人公で、その主人公が成長していく部分があるのですが、特筆すべきは、この物語の中に子供が一人しか出てこないというところにあります。

 少年の成長譚を描く作品は多数ありますが、複数の少年少女たちが互いに競い協力しあい、その中で・・・という構図が多いかと思うのですが、今作は、最初から最後までガッツリ大人の中に囲まれて戦っています。
 
 初めは恐怖に怯えながらも、好奇心に突き動かされている主人公でしたが、だんだんとその好奇心が勇気へと成長していきます。
 物語の後半、ジムが銃を撃つシーンがあるのですが、そのシーンの緊迫感とカタルシスによって、私の頭の中ではアニメーションがコマ送りで動いていました。

 かっこいいぞ、ジム!

さいごに

 児童文学の金字塔『宝島』。なぜ読んでこなかったのか悩むほどの名作でした。
 後世の作品群にしょっちゅう名前があがったり、そのモチーフになるだけのエネルギーをビシビシと感じました。
 また、読んで楽しいのはもちろん、自分で物語を作りたい人の必読本とも言えるかもしれません。

 それから、翻訳について。私は金原瑞人さん訳で読んで、非常に読みやすかったのですが、様々な翻訳者さんがいらっしゃるので、お好きなものを探してみるのも良いかもしれません!
 古い訳になりますが、Kindleでは無料本もあるので、そちらを手に取ってみるのもありかもです!

それでは。









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