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木曜日記

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毎週木曜日に日日のこと、思ったこと、感じたことなどを文字にしています。
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#創作大賞2023

2023.6.29

2023.6.29

梅雨が好きだった
しとしと降る あの雨が好きだった
そして太陽の光が白く光り
夏が来た瞬間を感じることも好きだった
四季を感じ 四季を愛でることが
生活の中にある日本人で良かったと
歳を重ねるごとに思っていた
私の残りの時間
四季のために
これからも この先も続くよう
私 ひとり たった一粒だけれども
四季をまた 感じられるように

2023.6.22

2023.6.22

衣食住の「衣」は
私の人生で二番目に 思うようにならなかった
特に靴は どうにもならなかった
極端に足幅が狭く 甲高
ハイパーアーチで長足が長い
おまけに冷え予防の靴下が必須のため
自分の長足より少し大きめでないといけない
ずっとこんな足を
恨めしく思っていたけれど
昨夜ふと自分の足を眺めたら
指がまっすぐ伸びていて
傷もひとつもないことに気がついた
身体を大切にして生きてきた証のようだった

2023.6.15

2023.6.15

私の身体に何か起きた時
最初に会いに行く 接骨院の先生
私の顔を見て
私の身体に何が起きたかを察知して
私の身体を診て
皮膚科や内科へ行けと指示してくれる
最初に先生に会った日から随分と経ち
私は筋力が落ち 先生も髪が白くなった
今回も私が気づかず痛めていたところを
見つけてくれた
これからも私にとっての先生は
この接骨院の先生しかいないと思った

2023.6.8

2023.6.8

気圧の谷に晒されて身体の悲鳴が
痛みとなって現れている
気を張っていた先月までに溜め込んでいたものが
一気に溢れ出したようだ
それは感情も一緒に連れてきてしまったので
今の方がより孤独と寂しさを感じる
毎週 花を買う習慣がついたのも
花を選ぶ心にいつもあるものも
その孤独によるものだ
そう 皆 孤独なのだ
孤独を味わう術を 今
ようやく手に入れる機会が来たのだ

2023.6.2

2023.6.2

大きな風のうねり声
窓を覗くと空も暗く
雨もまるで円を描いてるよう
急いで地上へ落ちた沢山の雨粒が
しばらくせずに雨樋から溢れ
大きな雫の音楽が始まる
ト トトン ト トタ トン タ
まるでカホンのように奏でだす
さっきまで少し不安だったけれど
音楽が私に少し笑顔を与えてくれた

2023.5.25

2023.5.25

ジャスミンの花の香りが薄まると
新緑の香りが満ちてくる
青々とした憩いの小さな広場を通り抜け
今日は青茶を淹れよう
茶葉の姿を眺め お湯を注ぐ
くるりとまわりながらお湯に浸かる
柔らかい湯気に包まれて
また季節が変わっていく瞬間を味わおう

2023.5.18

2023.5.18

渡り鳥は飛び立つと
辿り着くまで飛び続ける
一度も眠らず 休まずに
その心の強さ 自分を信じる力
一度も振り向かず 前を見て
同じ心を持つ家族や仲間と
整列して飛んでいく
互いを守り 励ましあう
辿り着くまで 互いを想う
いつかの人間もそうであったはず
いつの時から忘れてしまった
今 思い出さなければならない
手遅れだとしても
思い出さなければならない

2023.5.11

2023.5.11

自然界には規則がある
決して破れない規則
地震の後の雨もそう
でも今日の雨は
それだけではなく
雷や風、空気の暗さも全て
何か 私たちに伝えようとしていた
私たちはもう
どうやら引き返せないところまで
来てしまっているようだ
これから自然界が行う
規則に則った現象に
私たちは耐えられるのだろうか

2023.5.4

2023.5.4

あれだけ冷たい風が吹いていたのに、気がついたらその風は生温くなっていて、今年の夏の入口がもうそこに見えていた。
それに気づいてしまったからか、なんだか水出しのお茶が飲みたくなった。1リットルのボトルに茶葉を入れた茶袋を入れ、浄水を注いで冷蔵庫でしばらく寝かせる。茶葉は何でも良い。今年はじめてのお茶はジャスミン茶にした。少し前の朝、駅に向かう為のいつもの道で香ったジャスミンの花がとても印象的だった。

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2023.4.27

2023.4.27

あの夏の日の朝、新月の木曜日。
どんな理由があってその日を与えられたのかは、何十年も生きてきたけれど、まだわからない。
ただ、月のリズムと同じに私も満ちて欠け、木曜日はときめく。
今日の果物は不知火。夜はまだ冷えるからあたたかい紅茶を淹れよう。