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ご馳走様ラッシュ
毎日更新61日目。
今日は久しぶりにバイトが休み。
昼に二郎系ラーメンを食べるため、コマンダンテの石井ちゃんと合流する。
行くラーメン屋は二郎系ラーメン最強の店「もみじ屋」
コマンダンテのやっさんに勧められ東京に来てから何度も行っている店だが、ここの二郎系ラーメンは本当に美味い。
どう考えても、今まで行った二郎系ラーメンの中で一番美味い。
麺、スープ、野菜、アブラ、チャーシュー、どれを取っても非の打ち所がないのである。
今回もその美味さをたっぷり堪能し、店を後にする。
そして近くの公園に行き、石井ちゃんの生配信にちょっとだけ出る。
生配信が終わると石井ちゃんが「ちょっとカフェ行っていい?」と聞いてくる。
ここまでが毎度おなじみの流れである。
しかし僕は知っている。
ここから始まるのは「ちょっとカフェに行く」というレベルではない。
電車を乗り継ぎ移動してそこからガッツリ歩き、3、4軒のカフェに行く
"遠路はるばるカフェ巡りの旅"である。
僕は覚悟を決めて、お供する事を伝えた。
そしてここから、これまた毎度おなじみ
ご馳走様ラッシュが始まる。
電車に乗り、数駅分移動して僕達は駅に降り立った。
ここからちょっと歩くんかな?と僕が思っていると、石井ちゃんはこう言い切った。
「ここからバスやな」
バス!?
バス乗るんすか!?
電車で移動してさらにバス乗るんすか!?
兄さん、一軒目から飛ばし過ぎちゃいますのん!?
僕は謎の後輩キャラを心の中で出現させながら驚いた。
すると石井ちゃんは続けてこう言った。
「バスか、それかレンタルサイクルかな」
レンタルサイクル。
あの最近街でよく見かけるレンタルするタイプの自転車。
何となく一回やってみたかったやつ。
カフェまでの道のりを夏の風を感じながら、さわやかに自転車で移動するのもいいかもしれない。
僕はレンタルサイクルの方を選んだ。
レンタルサイクルは駅を出てすぐ近くにあった。
便利な世の中である。
石井ちゃんはカフェ巡りの際によくこのレンタルサイクルを使っているらしく、慣れた手つきでレンタルの手続きをする。
僕は「おいくらですか?」とレンタル代を出す仕草をするが、石井ちゃんは「いや、いいよ」と言ってくれる。
というわけで石井さん。
自転車、ご馳走様です(1発目)
こうして僕達はレンタルした自転車に跨り、移動を開始する。
僕の自転車のサドルが異様に低く、高くしようといじってる間に、石井ちゃんはどんどん先に進んでいく。
こういう時の石井ちゃんは全く容赦はない。
運動部の厳しいキャプテンの様である。
「俺の速さについてこい」と背中で語りかけてくる。
僕は何とか食らいついていこうとするが、どんどん離されていく。
漕いでも漕いでも、遠くなっていく石井キャプテンの背中。
僕はゼエゼエ息を切らし、汗をダラダラ流しながら「負けるものか!」と必死にペダルを漕いだ。
漕ぎながら僕はふと思った。
これカフェ巡りやんな??
何でこんな必死にペダル漕いでんの!?
いつの間にかスポ根なってんねんけど!
てか、石井ちゃん速すぎるやろ!
どうなってんねん!
ゆっくり夏の風感じながら移動したらええやん!
あと俺、何で電動自転車で息切れてんねん!
運動不足過ぎるやろ!
そんな事を思っていると石井ちゃんは見えなくなるぐらい遠くを走っていた。
完全に独走状態。
遠すぎて石井ちゃんが豆のように見える。
コーヒーだけに。
言うてる場合か。
僕は再び急いで自転車を漕ぎ、途中で待っていた石井ちゃんに何とか合流した。
そしてそこからまたしばらく自転車を走らせる。
中々の距離である。
ようやく近付いてきたとの事で、ファミリーマートの自転車置き場にレンタルサイクルを返却する。
本当に便利な世の中である。
さあカフェはすぐそこだ!と思いながら歩こうとすると石井ちゃんがぼそっと呟いた。
「あ〜これ行き過ぎてるな」
僕は心の中で
「いや行き過ぎてるんかい!!」
と壮大にズッコケた。
本来なら「あんだけ独走しといて行き過ぎてるんかい!」と口に出して言いたい所だが、自転車をご馳走になってるので、ここは心の中に閉まっておく。
昔から石井ちゃんはシュッとしてる様に見せかけて、ちょっと抜けている所がある。
小児用の風邪薬飲んで「これ全然効かへん」て言うてたりとか。
僕はこれまた心の中で
「はい、ボンクラいただきました」
とほくそ笑んだ。
そこからしばらく歩き、ようやくカフェに到着した。
二人ともアイスコーヒーを頼む。
オシャレな店内である。
アイスコーヒーはすっきりしていて飲みやすい。
自転車で汗をかいた体に染み渡る。
というわけで石井さん。
アイスコーヒーご馳走様でした(2発目)
カフェを出て、僕達は再び歩く。
次の目的地は知らない。
何故だかいつも言ってくれないのだ。
「次どれぐらい?」と聞いても「まあまあまあ」といなされるのだ。
僕はこれを"ミステリーカフェ巡り"と密かに命名している。
少し歩くと石井ちゃんが何かの書類を印刷するため、途中でコンビニに寄る事になった。
コピー機の前で何やらボタンを押している石井ちゃん。
しばらくして印刷された紙を持ってコンビニから出てきた。
少し怪訝な表情をしている。
何かちゃんと印刷されてないみたいなのだ。
「こういうもんなんかなあ」と首をひねっている。
と、紙を裏返すと
しっかり印刷されていた。
どうやら紙の裏側を見て、ちゃんと印刷されてないと思っていた様なのである。
僕はまたまた心の中で
「はい、ボンクラいただきました」
とほくそ笑んだ。
しばらく歩いて、次のカフェに到着した。
今度のカフェは入口から少し下に降りていく、少し変わったタイプの造りである。
店内も服屋さんとか雑貨屋さんの様な雰囲気である。
カフェ巡りをお供していると、こういう面白いカフェに入る事になる。
僕1人だとおそらく行く事はないので、貴重な経験である。
僕はまたアイスコーヒーを頼む。
ここのアイスコーヒーは酸味がありフルーティーなタイプである。
いよいよ僕も酸味とかフルーティーが分かるようになってきた。
僕はこの酸味があるタイプが好きみたいである。
というわけで石井さん。
アイスコーヒーご馳走様でした(3発目)
次は井の頭公園を通りながら吉祥寺に移動する。
この井の頭公園。
僕が東京に来て、行ってみたかった場所なのだ。
何故なら僕は、あまり誰にも言ってなかったが
「ろくでなしBLUES」が大好きなのだ。
ろくでなしBLUESと言えば、吉祥寺や井の頭公園である。
僕はテンションが上がって写真を撮ってみた。
うん。
井の頭公園感がないが、これは井の頭公園である。
とにかく行けてよかった。
井の頭公園を抜け、カフェに到着する。
吉祥寺と言えばここ、というカフェらしい。
店内に入ると、これまたオシャレである。
カップルや女子達が楽しそうに座っている。
今度はアイスラテを頼んで飲んでいると、僕はある事に気付いた。
にっしゃん爆裂に浮いてる、、、
とんでもない浮き方をしているのだ。
あまりにオシャレすぎて、僕が浮きに浮いているのだ。
まさに爆浮きである。
浮き過ぎて天井突き破って飛んでいきそうである。
あまりにも浮いているので、僕は開き直って、石井ちゃんに向かって「ツイッターで見つけたイラつく奴ら話」を繰り広げた。
すると横にいたカップルが帰って行った。
僕のせいじゃないと信じたい。
もし僕のせいなら本当にすいません。
というわけで石井さん。
アイスラテご馳走様でした(4発目)
こうしてカフェ巡りが終わり、僕達は吉祥寺の駅に行き、新宿に向かう電車に乗る事にした。
エスカレーターに乗り、中央線のホームに上がる。
ホームには新宿とは逆の三鷹方面に向かう電車が停車していた。
すると石井ちゃんはしっかりとした足取りで、その電車に乗り込んだ。
僕は一瞬あれ?と思ったが、石井ちゃんの横顔を見ると凛とした表情をしている。
あまりに凛としているので、何か考えがあるに違いないと僕は何も言わなかった。
そして電車は発車した。
まだ石井ちゃんは凛としている。
確実に考えがあるに違いない。
やがて次の駅に到着する。
するとその瞬間。
石井ちゃんはぼそっと呟いた。
「逆やないか」
こうして
ボンクラ三部作が完結した。
結局電車を乗り直し、僕達は新宿に到着した。
今回のカフェ巡りも終わりである。
今日行ったカフェは三軒。
さらにプラスで井の頭公園。
有意義な時間を過ごせた。
めちゃくちゃいい休日と言えるのではないだろうか。
というわけで石井さん。
自転車とコーヒー三杯ご馳走様でした(締め)
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