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じいちゃんと映写室

じいちゃんは映写技師でした。

中学卒業後那覇へ行き、映写技師として働き始めました。

42年勤め上げ、平成の早いうちに引退しました。


映写技師のじいちゃんとのエピソード。

当時、じいちゃんの勤める映画館では東映系の映画を上映していて、春休みや夏休みには「東映アニメフェア」が行われていました。

ギリ平成生まれのわたしはドラゴンボールにドハマりしていて、よく、かめはめ波を出す練習をしていました。

そんなわたしのために、じいちゃんは、職場からもらって来ただろうドラゴンボールのポスターや景品をよく、くれていました。


そして一度、映写室にも連れていってくれたことがあります。

じいちゃんに持ち上げられて、映写室の窓から映画館の中をのぞきました。

あの時の何とも言えない高揚感は、30を過ぎた今でも覚えています。


じいちゃんの影響もあって、わたしも映画好きになりました。

初めて「ニュー・シネマ・パラダイス」を観た時には、「わたしもこれやったよ!」と驚き、貴重な経験だったんだと知ることができました。

2019年には映画館でも観て、多くの観客のみなさんと、映画の楽しさ・素晴らしさを共有しました。


そしてコロナが明けて。

自宅で気軽に映画を観るのも良いですが、やはり映画館で音響や大画面のある環境で没入感を味わいたくて、映画館に通うようになりました。

気づけば、少なくとも月2回は、映画館で映画を観ています。

じいちゃんが勤めていた映画館でも映画を観ることがあり、その度、映写室でのエピソードを思い出して、懐かしさを覚えます。

じいちゃんが亡くなってもう10年以上経ちますが、思い出と建物は残り続けていて、嬉しく思います。

幼い頃、映写室から映画をのぞいたワクワク感を忘れずに、これからも映画館で映画を観ていきます(^^)/


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