○○さんに訊いてみた!#04|監理者は説明の積み重ねで信頼獲得
粕谷 公一、千々岩 豊、八田 有輝
日建設計 設計監理部門 監理グループ
発注者・施工者・設計者からの信頼を得るには
── 発注者・施工者・設計者と良好な関係を構築するために、また信頼を得るために、笹部さんが心掛けている方法・手法を教えてください。(千々岩)
笹部:定例会議などで、監理者目線でもいろいろ調整したことをしっかり伝えるべきなんです。そうすることでより確実に意思が伝わります。品質確認はやってあたりまえ。そこにプラスアルファどんな値打ちをつけることができるか。
あとはコストマネジメント。監理委託される内容にもよりますが、発注者・設計者からは、コストマネジメントに期待されている場合が多いので、そこはしっかり伝えていくと信頼も増します。
定例会議などでスケジュールのことも話す。安全上のことも話す。品質以外のことも我々はちゃんと見ていますよって言うことを伝えて安心していただくことで、間違いなく信頼関係が生まれます。信頼関係は対面じゃないと難しいところはありますよね。関係をつくるのは日々の積み重ねだと思う。
現場を見ていないと説明もできませんしね。現場を見ているからこそ説明ができる。結果としてそれが施工者の信頼を得ることにつながる。
施工者には、みんなでいいものを作ろうっていう意識を持ってもらう。それに尽きる。日々みんなでいいものをつくるための打合せをするっていうのが大事なこと。
現場監理はバランス
── 品質・工程・コスト、どこを重要視して監理されていますか。(八田)
笹部:絶対的に僕が思うのはバランスです。品質に偏りすぎず、コストも工程もバランス良くいかないといけない。
スケジュール感、コスト感、施工図を見る能力、運営する能力、一番大事なのは全体を客観的に見て運営できる能力。それが一番。特に現場総括の立場で言えば、一担当者になってしまうと運営できないので、全体を見ること。施工者と発注者のバランスの良し悪しも見極められないといけない。大きな現場は両者のバランスが崩れると絶対おかしなことになる。
現場の粗さが一瞬でわかる目を
── 昨今さまざまな働き方、ツール、考え方があるなか、なくなっていくもの、新たに必要となるものがあります。笹部さんが考える最も後世に残していきたい技術・ノウハウはなんでしょうか。(粕谷)
笹部:現場の粗さが一瞬でわかる目をつくる。これは、日々現場を巡回しているとその目になるんです。そういう目を肥やしていって欲しい。それが施工者の信頼を得る一番の秘訣ですよ。
目指すところはクレームゼロなんです。監理の仕事っていうのは。トラブルを未然に防ぐっていうのは現場を歩くということ。施工図のチェックは当然なのですが、やっぱり現場を歩くこと。それと世の中のトラブルの情報をみんなに伝えていかないといけないと思っている。それをずっと繰り返すことでトラブルが未然に防げると思っています。
笹部 靖史
日建設計 設計監理部門 監理グループ
ダイレクター
ゼネコン退社後日建設計入社21年目
うめきた2期地区開発事業新築工事(現場総括)のほか、梅田阪急ビル建替工事、山陽放送株式会社、RSKイノベイティブ・メディアセンター新築工事、高槻市新文化施設新築工事
粕谷 公一
日建設計 設計監理部門 監理グループ
2006年入社。意匠設計より監理ジョブローテーション中。
監理担当現場:サンクチュアリコート琵琶湖
千々岩 豊
日建設計 設計監理部門 監理グループ
2008年入社。意匠設計から監理へ移籍して3年目。
監理担当現場:うめきた2期地区開発事業新築工事(南公園施設担当)、阪南大学新教室棟
八田 有輝
日建設計 設計監理部門 監理グループ
2011年入社。構造設計者として約10年実務を経験。
現在、監理2年目を迎え、意匠・設備分野を猛勉強中!
監理担当現場:枚方市駅前再開発プロジェクト、サンクチュアリコート琵琶湖
#日建設計 #日建グループ #設計監理 #監理 #エンジニアリング #説明 #信頼 #コストマネジメント #巡回 #目 #未然 #バランス #企業のnote #私の仕事 #仕事について話そう
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?