50歳の再就職
昨夜の飲み会は久しぶりの居酒屋。50歳がメインのおばさんの飲み会でした。
半年ぶり、それぞれの近況報告。結構忙しいおばさんたちです。
新しい職場にやっと慣れたという二人。70歳代は体に鞭打って!総菜屋さんでバイト。家の事、仕事の愚痴を一気に吐き出してごくんとジンジャーエールを飲みます。60歳代は母親の介護、その上ご主人の看病。機嫌の悪い日は家に帰るのも嫌になるほどだそうですが、優しい彼女の事、そこは一生懸命やり過ぎて疲れてしまうようです。
みんな毎日のストレスをいっぱい貯めての集まりとなりました。私はもっぱら聞き役。結構辛口な意見を言います。
あと一人50歳代の女性は、体調を崩して会社を退職。心のへこみが先か仕事の悩みが先かは鶏と卵のたとえに似て…。
そろそろ次の仕事にとやる気満々です。
ただそのやる気!頑張りますよ。はみんな同じ。
職安にも通っていろいろ相談に乗ってもらっているとか。接客業に就きたい!お客様とお話しするのが好きなんです。ならばボランティアでもいいのでは?それはちょっと…。だとか。
前職の営業で心を病んで、もう二度とと言っていたのに、やっぱり営業が好きなんです!と言います。よくわからない回答は再挑戦を挑んでいるのかお客さんとのやり取りの一コマが楽しかったという思い出なのか。
接客と営業。どこに接点を持ってきているのかよくわかりません。
まずどんな職業も聞かれるのは前職での職種、パソコンは使えるか?だそうです。
今の若い人は小さなころから慣れているけれど私はちょっと触れるだけ。それで3か月の職業訓練を受けようと決めたそうです。
パソコンは仕事の道具。それをうまく使えても仕事ができるとは言いません。それが出来なくても一人前になれますがそれ相当の他のスキルが必要です。誰よりもいろんなことに努力して肩を並べるしかありません。
「その職業訓練も面接と試験があるんです。算数と国語は中学生程度!なんですって。」と不安げです。20代なら簡単なことですが、倍以上年上の中学時代は遥か昔。
他の三人が自分の子供の就職難や、どんな仕事でも想像以上にたいへんで甘いものではないと諭します。
「例えばホテルのフロントとか、ブライダルのプランナー」
皆半ばあきれ顔です。
彼女のいう希望の職業は、華やかで、一見そんなにスキルがいらない?仕事だそうですが表舞台に出るまでの努力や苦労はかなりのことであるということが分かっていません。
「50歳にもなってそんな華やかな場所に配属してもらおうなんて奇跡に近い。」三人目のおばさんが口を開きます。「何がしたいのかよくわからない。」
今や仕事をしようとする人はパソコンは当たり前。営業も世間話をすることではありません。
一流ホテルのフロントなら外国の方の要望も聞ける語学力。サービスを習得する能力。
全部に対して考えが甘すぎます。「のんきで可愛いねえ」と言われるのはもっと前の年代。収入を得たいのであれば見栄や格好は捨てて、その年代でも雇ってくれるところを探すべき!と手厳しい意見でした。
「友達だから厳しいことを言うよ。」と前置きはありますが、仕事に就く、仕事がいただけるということはなかなか簡単ではないよと。
この就職難の時代にまだこんなノー天気な人がいるものだと驚きました。
これも彼女の人生。分かれ際、大きく手を振って「頑張りまーす!」とつかみどころがないままに解散となりました。
今日もいい日にしましょう!
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