美味しそうに食べる人っていいなあ
出されたものを本当に美味しそうに食べる人は喜ばれます!
好き嫌いは置いといて、せっかく心を込めて作ってくれた料理やスイーツ。
それは有名なシェフが作ったものでも母親が、恋人が家族が、はたまた子供であっても同じです。
作る方もやりがいがあります。
私の父は物静かで優しいのですが大正時代の典型?なのか料理に関して文句を言わないけれど大げさに「おいしい!」というアクションもない人でした。
きれいに器の中身が無くなったことが満足したという答え!
食後に熱い日本茶。
晩年になって素直⁈に食事の感想を言うようになりました。もっと早くこなれていたら母も嬉しかっただろうにと…。
私が嫁いだ先は大阪の商家。皆さん相手を持ち上げるのが上手でそれが嫌味を感じないものでした。
義母の料理を「美味しい 美味しい!」と家族全員でたたえます。最初はちょっと芝居じみているとも思っていました。ごめんなさい。
お料理上手な義母の味はちょっと甘めで、特に卵焼きは自慢の一品でした。
主人からもこの味を早くマスターするように言われました。
「そんなー。無理!」とは言えず何度か教えてもらいましたが、計量スプーンで調味料を測るわけでもなく、テキトーにぱっぱと入れるのですから舌が覚える迄 さて何年かかるやら…。
義父は家族で一番 人を気持ちよく持ち上げるのが上手い人でした。
とにかく褒める!ほめまくる?
「紀子さんのはちょっと薄味やねえ。上品でごはんが進むわ」
まだまだ料理は初心者で味がついていないということもこのように言ってくれました。少しは京都の人みたいに「もの足らんよー。」と言う意味も察しなさいということでもあったようです。
義母が亡くなってしばらくは三人暮らし。なんと私の料理を絶賛しだしたではありませんか!
まあ褒められると悪い気はしません。せっせと卵焼きも作りました。
しかし全く義母とは違う味!「これはこれで美味しいよ」嬉しかったです。
しばらくして子供ができすっかり私の料理が定着しました。
子供は「美味しい おいしい!」と食べます。
今でも一口食べると「美味しいわ」と一言。習慣?見たいになっています。
里帰りした娘のインスタには必ず「ママの味。最高」と書いてくれて…。
私の方が「お塩を入れ過ぎた」と言っても「こんなもんと違う?」と息子も。
甘かったりしょっぱかったり、失敗もいっぱいの家庭料理ですがそれはそれで話題の一つ。うまくできた時は本当にうれしくて…。本当は喜ぶ顔が見たいのです。
誰かのために食事を作る。それを食べてる人の顔を思い浮かべながら…。
今日は得意のおかずにランクインした卵焼きを作りましょう。意識してちょっと甘めに!
今日もいい日にしましょう。