同じ釜の飯を食う価値
私の住んでいる地域では、五穀豊穣を願う冬のお祭りがあります。昨年から息子と一緒に組にまぜていただいて、祭りに参加しています。
今までは、地元民として見る立場でしかなかった私ですが、中の人になることで多くの発見と学び、そして心地よさを感じる瞬間がたくさんありました。
私の地区で行われる冬の祭りは「えんぶり」といいます。
詳細は、youtubeをご覧ください。
今回は、食についてです。
えんぶり組に所属すると、集会場が「宿」と言われるようになります。今こそ、寝泊りはしないにせよ、30名以上の人間が同じ釜の飯を食うことになります。しかも4日間。
思い返すと、こんなに大所帯の人間が同じ釜の飯を食う機会は、令和の時代にあるだろうかと立ち止まる瞬間がありました。
食事の時間は大忙しです。
台所を守ってくださるお母さん方が、どんぶりを子ども達に配っていく。飲み物は年上のお兄さんお姉さんが率先して準備をします。
そろったところで親方の一声。
「大きな声でいただきますだぞ~!」
息子は、同年代の仲間と食を共にすることの喜びをかみしめ、食がいつもの倍以上!すてきな空間です。
よくよく考えると、この量の食事(おにぎりを握るために炊いたお米は2升)を準備する台所は、大忙しの連続。
えんぶりに出演する苦労
それを支える方々の苦労
すべてが同じ釜の飯を食うことで共有される。
結束力がどんどん強くなっていくのを感じました。
血のつながりのない家族が増えていく不思議な高揚感。
来年もこの人たちと時間を共にしたいという強い思いが芽生えてきました。
翻って、学校給食。
同じ釜の飯を食うということとイコールなるかはわかりませんが、同じものを同じ時間に同じ空間で食べることに価値があるかもと感じました。
現在えんぶりロス中
しんちゃん@三浦真司