6月6日/病は罰ではない

"病気は悪いことで、健康はいいことだと、
普段何気なく考えていないでしょうか。

病が重くなった時も、
何とか少しでも長く生命を維持することが医療の目的で、
患者を死なせてしまうのは敗北だ、と
感じているような医療の現実もあります。

しかし、人生において一度も病気をしない人は
いないでしょうし、
重い病を乗り越えた人が、
病気体験から自分の人生に新たな力を得て、
たとえ肉体的には不自由さを持ったとしても
生き生きと暮らしていく様子に励まされることすらあります。

動物界、植物界で見てきたように、
これらには人間と比較して強い生命力や再生力があります。

逆の見方をすれば、人間は非常に病みやすい存在です。

植物や動物において病気のように見えるものは、
そのほとんどが環境の反映でしかありません。

人間だけが本当の意味で病気を体験し、
人間だけが病気を自分自身と深くかかわらせることができるのです。

病気は「罰」として人間に与えられたのではなく、
さらに進化するために、
より向上するために与えられているとも言えるでしょう。"

　　　　　<<シュタイナーに"看護"を学ぶ>>　大住祐子

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