「いじわる、いたずら」「モノを壊す」…子どもが"わざと"悪いことをする時。(その1)
先日、ライブ学習会で、
「出来ないアピール」をするお子さんの相談がありました。
その方のお子さんはもう大分、大きい子なのですが、
・出来ないアピール
・わざと間違える
・悪目立ちアピール
のほかにも、
・わざといじわるをする
・わざと物を壊す
ということは、
多かれ少なかれ、どの子もします。
けれど、それがあまりに頻繁(例えば毎日何回も)
だと、おとなもイライラしてしまいますよね。
子どもは、どうしてそんなことをするのでしょう？
■子どもがわざと「悪いこと」をする時
大人が困るようなことを子どもがするとき、
大体は、
「自分のことをもっと見て欲しい」という気持ちが
隠れてます。
それなら、イイ事をすればいいのに…って
思うかもしれませんが、
果たしてどうでしょう？
あなたがその立場だったら、
・誰かに親切にした
・お手伝いをした
そうしたことを子どもがしたら、
一度は褒めたり喜んだりするかもしれません。
けれど、「毎日」だったら？
毎日褒め続けられますか？
良いことは続けていると、いつの間にか
「当たり前」になってしまうんですよね。
だから勉強やスポーツを褒められる子は、
「もっともっと」褒められたいから
どんどん無理をして自分を追い詰めてしまう傾向があります。
けれど、悪い事なら
注目されるんです。
怒られたり注意されたり。
子どもは「無視される」より「怒られる」ほうが
嬉しいんです、自分の方を見てくれるから。
■子どもの「欲求」はなに？
いわゆる「承認欲求」という、
自分を見て欲しい、認めて欲しいという気持ちは、
誰にでもあります。
けれど、子ども時代にその気持ちがある程度満たされていると、
殆どの子は次の段階
「自分で自分を満たせる」段階に進めます。
けれど、この欲求が満たされないと、いつまでもココにとどまり、
次には進めません。
では、この「僕(わたし)を見て！」という欲求を
どうしたら、良い方向で充たしてあげられるのでしょう？
大人が困ることをして注目をされようとする子。
この子が何か悪さ(いじわるとか物を壊すとか)をして怒れば、
子どもの欲求はそこで充たされてしまうので、
次にまた、子どもは同じことをします。
だって、それで自分の願いはかなえられたのだから、
繰り返しますよね？
心理学的には「反復学習」になってしまうので、
そうしたときには「無視する」のがいい、と言われます。
でも、それって難しいと思いません？
誰かをいじめてたり、モノを壊したのに放っておくことはできません。
これは、その程度によります。
誰かを傷つけたり、危険があったりしたら
やはり怒らなければいけない場面もあります。
そして普通、
子どもは無視されると、その行動がエスカレートします。
だから、ただ「無視」「見ない振り」すればいいというわけではありません。
それでは本当の子どもの欲求は充たされませんから。
子どもは「見て」欲しいんです。
だからそうしたときはいつもより「もっとよく」みてください。
「悪いことしてないかな？」ではなく、
「良いところを見つけよう」
そんな目を持って。
当たり前で見えてなかったところが必ずあるはずです。
見つけたら、それを言葉で伝えましょう。
「本をちゃんとしまえたね」
「順番が守れたね」
「靴を揃えられたね」
それらは「当たり前」じゃないんですよ。
そうすると子どもは
「悪い事じゃなくても見てもらえてる」と学習します。
あなたにも、
「この子はこんなにたくさんいいことしていたんだ。」と
気付くことがあるはずです。
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