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子どもたちの悩みを聞く時に大切にしている事
今週は大きな出来事が多くて中々気が抜けない毎日でした。抜毛する子、担任の先生との関係が悪化している子、テストのカンニングを見かけた子、児相との連携が始まった子、色々な事が続きました。どの出来事も事が大きいので慎重に進め方を検討していきました。
私の所には子どもたちから色々な情報が集まって来ます。どうにかして欲しいという気持ちで話しをしに来てくれる子も少なくないです。話しを聞くだけではなく、集まった情報などを誰に何をどう伝えるかまでを考えます。普通の会社でもそうだと思いますが、係長や部長を飛ばしていきなり社長に相談に行くのは内容によってはうまくいかない時があるように思います。それは学校内の組織でも同じ事が言えます。起きた事柄に合わせて誰に相談させて頂くかを考えます。そして、子どもたちの希望を聞いて匿名が良いのか誰か先生と話しを出来る場をセッティングするのが良いのかを聞きます。緊急性が高いのか報告書で良いのか出来事によってそれらも使い分けていきます。今回はどの出来事も大きな話しだったので毎日話し合いの時間を設けました。
そんな中もう一つある事件が起きました。内容は詳しくは書けませんが、ある暴力的事件の話しが私の所に入って来ました。それを目撃した子からの相談だったんですが、
ある子が授業中にクラスメイトに対して暴力的行為を行なっていた
という話しだったんです。相談してくれた子はそのやられた子に大丈夫か声をかけてくれたそうなんです。すると、その子は気にしていないから平気と言ったそうです。本当に気にしていない様子だったようで、その後も2人は普通に過ごしていたそうでやられた子は自分にも悪い所があったからとの事でした。その話しをしてくれた後に相談してくれた子が私にこう言いました。
「自分が大丈夫だからってそれを当たり前だと思わないで欲しい。おかしい事はやっぱりおかしい。やった子がこれはやって良い事なんだと思ってしまって自分も同じ事をやられたら嫌だ。そんな事をやられたら自分は許せない。」
この話しを聞いて私はとても良い考え方で良い相談だなと思いました。これってとても大事な事だなと思ったんです。この子は心の中で
自分の中にある違和感
に気付いて話しに来てくれたのです。その場で何かを言ってケンカになったりもせず冷静に考えて私の力を頼りに来てくれました。とても良い判断です。この時も私は言いましたが、学校の事や家の事で相談に来てくれた子には
「最大限力になれるように協力したいから教えて欲しいのだけど、どうしたくてどうなったら良いなと思っている?」
っと必ず聞きます。全ての事を叶えられるかはわかりませんが、その子が思っている願いになるべく近づけたいと思っています。避けたいと思っているのは、
こういう時はこうするのが良いからこうするね
っとこちらが決めてしまう事です。私はあくまで子どもたちの願いを叶えられるお手伝いが出来る人の立ち位置で居たいと思っています。そして、この子の返事は、
•自分が言った事は人に知られたくないから私から先生たちに伝えて欲しい
•この事は良くない事だという事をやった本人に知って欲しい
•やられた子もこんな事をされるのはおかしい事だと知って欲しい
•噂が流れて来て先生たちの耳に入ったという形にして欲しい
との事でした。私はその子に
「勇気を出して話しをしてくれてありがとう。話してくれた事はとても大切な事だと私も思います。学校としてもとても有り難い情報でこの情報のおかげで安心して過ごせる子も出て来ると思います。本当にありがとう。あなたの気持ちを必ず責任を持って私が先生たちに伝えるからね。」
っと言いました。このケースは校長先生にお声かけして場をセッティングし話しを聞いて頂くのがベストなやり方かなと私は思っていました。しかし、先程も書かせて頂いた通り本人の希望が一番ですのでそこに合わせて解決方法を改めて作らせて頂きました。匿名性を一番に持って来て先生方や保護者の方、そして本人たちを交えたいくつかの話し合いの場を設けて問題の解決に進めました。相談してくれた子はどの場にも関わらない形です。
このような相談をしてくれた子の気持ちに全力で答えるのが学校としても私個人としてもとても重要な事だと思っています。それらが子どもたちの安心や困った事があったら相談しようと言う気持ちに繋がります。
自分たちの思っている通りになった=安心
なのだと思います。ただ解決するのではなく、
どう解決したかが重要
だと言う事です。2学期も早いものであと少しとなりましたが、最後まで気を抜かずに子どもたちと向き合っていきたいと思います。