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高校2年生 開放病棟退院

正直、退院の何が不安で怖いのか
自分でも理解できていなくて
だからこそ漠然とした不安が
余計に恐怖を大きくしていった。

明るく退院していきたい気持ちと
外の世界への恐怖が入り交じり
1週間、
その期限が近づくにつれ不安定さは増していく。
でも、もう退院するんだからと
自分を無理矢理納得させて
誰にもこの気持ちを言うことができなかった。
もう看護師さん達を頼っちゃいけないと線を引き
気持ちに折り合いをつけた。

退院日は両親が迎えに来た。
不安はとてつもなく大きかったけれど
最後はちゃんと。という気持ちが大きかった。
笑って泣いて看護師さんや患者さん、
病棟とお別れをした。


高校も休学し留年した。
普通の高校生が楽しむことをできなかった。
人生で1番楽しいであろう時期を
社会から隔離された空間で過ごしたこと。
そのことに思うことがないと言えば嘘になる。
でも私はこの合計9ヶ月に及ぶ入院生活を
後悔はしていない。

忘れたいと思ったこともあった。
でも忘れてはいけないとも思った。
世の中にはこんなに苦しいことが存在して
実際に苦しみ、もがきながら
生きている人たちがいること。
そして、それを支える人がいること。

私は病院で生きていた。
病院だから生きられていた。

今でもこの入院生活を思い出すと
胸が締め付けられるような気持ちになることがある。

それでも私はこの思い出を捨てることはないだろう。

私だけの特別な日常、大切な日々。


読んでいただきありがとうございます。
ちょこちょこと編集したりもしますが
入院篇、とりあえず終了です。
書ききれないほど色んなことがあり
省いてることもあります。

退院後の生活のこともこれから書き残していきます。
お付き合いいただけると嬉しく思います。

つづく

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