1歳男児のいる暮らし なめたけの瓶を探し求めて
目の見えない私と、小さな怪獣さんとの暮らし。
それはそれは楽しく愉快で、そして過酷な日々。
ちょっと話聞いてくれません?
とある日の夕方。
なめたけとツナ缶で炊き込みご飯を作ろうと思った私。
偏食気味の息子も炊き込みなら比較的食べてくれるし栄養も摂れるし。
手抜き?
専業主婦にもそんな日があっていいんです!
ところがですね!
ないんです!
なめたけが!
絶対に買ったのに!
息子はよく食品が入った戸棚を開けて、缶詰やストックしている調味料で遊んで、片づけずにリビングのあちこちに放置するんです。
それはもう、リビングのいろんな場所から缶詰が発掘されるんです!
全盲の私が使いたいものを探し出すのはかなり骨が折れる作業なわけです。
はぁ、今日も探すところからスタートか…
気を取り直し家中を捜索するも、なぜかなめたけだけが見つからない…
そろそろご飯を炊かないと…
迫り来るタイムリミット。
結局見つけられず諦めてただのご飯を炊きました。
脱力して床に座り込んでいたら、紙袋を手に下げた息子がリビングの中を駆け回り始めました。
揺れる紙袋の中からカチャカチャと金属のような音がしているのに気付きました。
あれ?
そんな金属みたいなおもちゃあったかな?
気になって息子が持つ紙袋を探ってみると…
あんなにも探し求めていたアレがあったんです!
そう、なめたけの瓶が!
いくら探しても見つからないわけです。
紙袋に隠されているなんて思いもしませんでした。
他にたくさん缶詰や瓶詰めがあったというのに、なぜピンポイントで私が使いたいものがターゲットに選ばれたのでしょう。
子供とは不思議です。
「なんでなめたけなのー!」と思わず叫んでしまいました。
きっと目が見えるお母さんだったとしてもこれは見つけられなかったでしょうね。
なんとも言えない気持ちで白米をいただきました。
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