喜ばれる営業マンと邪魔な営業マンの3つの違い
建設王子の工事(こうじ)です!
今日の記事のゴールは、「喜ばれる営業マンと邪魔な営業マンの違いを理解すること」です。
【何故私が説明するのか?】
前職で大手日系精密機器メーカーで営業経験あり。現在サブスク型アプリを開発・販売している会社で同じ営業として働いています。両方考え方や文化が全く違うことに気付き、その要点をまとめました。
【この記事を読むと得られる3つの要点】
1.喜ばれる営業と、邪魔な営業のお客様への接し方の違い
2.お客様が真に求めているものは何か
3.お客様の求める情報の作り方
では、早速始めましょう。
出典:Photo by LinkedIn Sales Navigator on Unsplash
お客様への接し方の違い
具体的にどう違うのか、まずそれぞれの営業マンのお客様への接し方の違いを見てみましょう。
邪魔な営業:「あなたのニーズを理解できるように、お話を聞かせてください」
喜ばれる営業:「わが社にはあなたと同じようなお客様がたくさんいらっしゃいます。サービスのご説明の前に、お客様と同じ業界で他社がおこなったことから得られた洞察をお話させてください」
邪魔な営業は、お客様の課題や困りごとを聞き出そうとしており、一見問題がないようにも見えます。
ですが、実はここに問題があります。お客様は、たいていの場合、現在の抱えていらっしゃる業務で手いっぱいで、自分の困っていることが一体何なのか、詳細に把握してはいません。少なくとも、例えば「売り上げが上がらない」や「利益が出ない」といったレベルでしか、問題を把握しておらず、その原因、すなはち何をどう変えればよいか、ということは聞かれても答えられないのです。
そのため、普通の営業がお客様へ言った「ニーズを教えてほしい」という質問は、意味がない質問であることが分かります。
そもそも、邪魔な営業がそのように質問した意図は、何なのかを考えてみると、「お困りごと」を聞き出して、そのうえで「そのお困りごとを解結する”こんなに素晴らしい製品がありますよ」という話に持ち込むためです。そんな魂胆はお客様には見え見えです。
お客様が真に求めている2つの情報
そもそもなぜこのような質問になったかというと、お客様に「製品」を売りたいから、という発想があるからです。
ここで、「自分たちの会社は」会社は製品を売らなくてはつぶれてしまうんだから、そんなことは当たり前じゃないか!とお考えの方もいらっしゃると思います。
じつは、その「製品を売らなくてはつぶれてしまう」という考え方が、サブスク型の会社では全く変わってくるのです。
では、サブスクの会社では何を考えているかというと、「お客様が」欲しいものは何か、自分たちは何を提供できるか、ということをまず考えます。
「そうは言ったって、それが分からないから困っているのでは」とのお叱りを頂きそうですね。ですが本当にそうでしょうか。
ここは営業を受けるお客様の立場にたってみましょう。
あなたがもし会社の社長で、自分の会社が100%思うようにうまくいっておらず、かつ自分の会社のかじ取りについて責任を持っているとき、何が欲しいと感じるでしょうか。
それは、主に2つのことではないでしょうか。
◆1「同業者の中でうまくいっている会社は何をしているのか?なぜうまくいっているのか?」
◆2「この会社はどんな考え方の会社で、組めば自分たちの仕事にどんな変化が得られるのか?」
サブスク型の営業は、これらのお客様の「必要な情報を知りたい」というニーズを踏まえて、お客様のもとへ伺います。
この、お客様が求める2つの重要な問いに答えることができた時、売り手と買い手の関係が、これまでの上下関係から、対等で、かつお互いを高めあう関係へと変化します。
お客様の求める情報の作り方
売る側は、何も準備せずにお客様のもとへ行くことはなく、お客様のことを入念に調べて、情報というプレゼントをもっていきます。
では、そのプレゼントはどうやって準備をすればいいのでしょうか?
あなたの会社がサブスク型の製品を販売していれば、そこには何よりも価値のある「お客様のデータ」が存在しているはずです。それはソフトウェアの使用履歴だけにとどまりません。お客様と接点を持つすべての場所(アプリ、ウェブサイト、サーバ)と人(営業、カスタマーサポート等)に、データは存在します。
●既存のお客様が製品を使ってどのように自社のビジネスを変えていき、どんな結果を得たのか
●その過程でぶつかった課題は何なのか
●どう乗り越えたのか
・・・どれもが本当に貴重な情報です。
それらを、お客様の会社の業種や、規模、考え方が似ている会社の事例ごとにまとめ上げて提供することができれば、お客様へ大きな価値を提供できていることになるでしょう。
また、一回限りの付き合いであれば、そんな入念な準備をすることは手間がかかってしょうがないかもしれません。ですが、サブスク型の会社は、お客様と一回限りの関係で終わる、なんてことは考えていません。生涯にわたってずっとお付き合いをする前提でお話をしに伺います。
これは、パートナーとの「お付き合い」や「結婚」をイメージすると分かりやすいかもしれません。大切なパートナーのことは、詳しく知りたいですし、自分のこともちゃんと知ってほしいですよね。そして、お互いの弱点を補いあい、強みを相手の役に立てて、一緒に成長しようとします。
出典:Photo by Jason Leung on Unsplash
まとめ
まとめますと、サブスク型の会社の営業は、「相手の欲しい情報を準備し、お客様と対等な関係を築いたうえで、長期的にお付き合いをしてくための最高のパートナーとしてお客様を扱う」といえます。これが喜ばれる営業のイメージです。
サブスク型の会社は、この考え方で営業をすることで、自社も成長していく、そういった仕組みの会社なのです。
ここまで、読んで頂きありがとうございます。
また次の記事でお会いしましょう!