『0秒で動け』リアルエピソード×3
Yahoo!アカデミア学長/株式会社ウェイウェイ 代表取締役/グロービス経営大学院 教員/『1分で話せ』著者/Code Republicなどアクセラレーター、ほかたくさんいくつもの顔をあわせもつ伊藤羊一(@youichi_itou)さんは、私の直属の上司です。
『0秒で動け』の書評や感想ブログではなく、リアルエピソードをつづります。
エピソード1:「メタ認知トレーニング」を立ち上げる
あれは、今でも忘れられない、こんな1on1のやり取りで、はじまりました。
羊「やっぱりリーダーシップ開発はこの氷山モデルだよね、もう少し何かできないかな」
悟「んー、そうですよね。スキル、マインドを鍛える合宿とか講演とかありますが、何となくですが、深まってない感じありますかね」
羊「そうなんだよね、深まってない。それを深めるには、何かこう、俯瞰的なスキルというか」
悟「俯瞰的スキルですか、そうですね、メタ的な」
羊「そう、メタ認知だよ、メタ認知!、そういえば、悟さんはマインドフルネスやってるけど、あれはメタ認知に効くの?」
悟「お、たしかにマインドフルネスはメタ認知に効きますね!」
羊「おおお! そうかそうか、じゃ、とりあえずやってみる?」
悟「やっちゃいますか、そうですね。やります。」
という、ノリノリな感じで、背中をポンと押していただきました。
『0秒で動け』では、結論に対する根拠がしっくりきて、ストーリーがみえたら、上司の判断を仰げばいいとありますが、今回は、ロジックツリーのベースは、1on1のやり取りで、すでに共有されており、正直、完全に乗っかっただけです。
な図です。
ヤフーはマインドフルネス研修をやっているのではなく、「メタ認知を鍛えるトレーニングとして、マインドフルネスを採用している」の建てつけは絶妙で、ブラらすことなく、主軸になっています。
エピソード2:取材や講演デビューする
メタ認知トレーニングのプロトタイプをはじめたばかりにも関わらず、マインドフルネスを企業導入している先行事例として、3週目に新聞取材、4週目にテレビ取材が入るという奇跡的な出来事が起こりました。
当時は、私自身が「0秒で動く」ことはなく、羊一さんがYahoo!アカデミアの責任者として、こういう方針で取り入れたとお話しいただくことが当たり前で、会社としての姿勢でもあると考えていました。
しかし、マインドフル的な取材がいくつか入る中で、推進している当事者の話を聞きたいという、逃げられない状況にもなり、羊一さんと相談したやり取り。
悟「今度、こういう取材を受けることなりまして…」
羊「実際、悟さんがやってるわけだし、やってみれば?」
悟「まあ、そうですよね、何かアドバイスありますか?」
羊「ポイントは、3つだけ
1)マインドフルな状態であること
2)具体的に短く、数字で。メモしやすいように。
3)事例を聞きにきた人のために伝えること(≠自分が言いたいこと)」
※『1分で話せ』のエッセンスが凝縮されています。
悟「なるほど!、イメージわきました、やってみます!」
私が1歩踏み出す、行動できるかどうかは、妄想(イメージ)できるかどうか。リアルにイメージできたことは、そのまま行動できることを実感しています。妄想というか、目の前にお手本中のお手本がいらっしゃいますので、イメージできないことはないという、無双状態です。
参考までに、本では、仮設を立てるために直感を鍛えることが必要で、「志」「妄想」「好奇心」の3つとあります。
エピソード3:グッドコンディションへ異動する
1on1は、経験学習サイクルをよりよくまわすため、目標達成支援とキャリア支援を目的として、コーチング的なアプローチでやり取りされることが多いです。
キャリア転機のきっかけで、こんなやり取りもありました。
羊「最近、メタ認知トレーニングどう?」
悟「はい、あれから毎四半期実施して、のべ数百人が参加するまでになりました」
羊「おおー!すげー、いいねーいいねー、今後は、どんな感じ?」
悟「そうですね、社員の16%まではリーチさせたいんですよね」
羊「なぜ16%なの?」
悟「キャズム理論でいう壁で、16%を超えるとムーブメントとしてマジョリティまで届けたいと思ってまして」
羊「へー、そうなんだ、このままやれそう?」
悟「アカデミアでのリーダーシップ文脈以外に、もう少し違うアプローチも考えてます」
羊「おー、どういうの?」
悟「最近、スキル、マインドより前、コンディションに関心がありまして」
羊「コンディションかー、そりゃー、大事だよね」
悟「心身のコンディションにもメタ認知は必要ですよね」
羊「グッドコンディション、いいじゃん!!」
おそらく、この後に、片足半分の兼務から入り、主務兼務入れ替わりがあり、自分の軸足をシフトしていきました。自らやりたいことがみつかり、自ら行動していくのを、全力で応援していただけるのはホントにありがたい限りです。
以上、エピソード3でしたが、数えるとエピソード9くらいまであります。
振り返ると、すべては『0秒で動け』のとおり、直感に従うのまま動きつづけて、今に至っていることに気づけました。
下図のとおり、マインドフルネス実践を続けて、メタ認知度合いを高め、内省が深まり、直感的に行動することの迷いなくなってきたようです。
たしかに、マインドフル的な人とのやり取りは尋常なく速い(爆速)のは、こういうことだったのですね(とても腹落ち)
↓マインドフルネス・アドベントカレンダー2019で、毎日note更新中
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