![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/102584567/rectangle_large_type_2_e2522ff474c34832e2ed6a1fabfa387f.jpeg?width=1200)
泳ぐのに、安全でも適切でもありません
4月の逗子の海を泳ぎました。
逗子在住のスイムコーチによると、年に2回あるかないかの風と波で地元でないサーファーが多く、水温も低いとのことでした。
![](https://assets.st-note.com/img/1681207508437-7gDU82ufHs.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1681207817391-k42ukKxu1s.jpg?width=1200)
水温17℃ぐらい。冷たい。波もある。
まずは、アップでブイからブイをぐるぐると10分間泳。
いつも、えいっ!と海水に顔をつけるのに勇気がいる。ゴーグルを通して見る逗子の海は透明度は低く、波もあるけど怖さはない。練習会という安心感がある。
泳ぎはじめると身体が温まってくる。
海を泳ぐのに重要なのは、ヘッドアップです。自分がどこを泳いでいるのか、頭を水面から出して前方確認し、その後水中に顔を戻します。ヘッドアップのドリルのあと、最後にまた10分間泳。
ヘッドアップしても波が高いとブイが見えません。
見えなくってもいい、見えなくっても焦らない。
何度かに1度見えればいい。見えたときに方向確認できれば。
![](https://assets.st-note.com/img/1681208038198-Mls38XDB0i.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1681208082351-R3sWvc0MBV.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1681208125302-KtkvhIf06o.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1681208153805-ZC78dcvUgc.jpg?width=1200)
久しぶりに波の洗礼を受け、塩辛さを感じました。
泳いでいるうちに、寒さも波も気にならなくなります。
慣れてきました。
◇ ◇ ◇ ◇
江國香織さんの短編集、『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』は、「安全でも適切でない」海に飛び込んだ女性たちのお話しです。そこは人生や恋愛の海で、彼女たちもヘッドアップして方向確認しているのだけど、潔く躊躇わない。
人生は、安全でも適切ではない。
それを知り、経験することって大切なことなのかもしれません。人生でも、スイムでも。
水温は低いし、波もあるしサーファーで海は混んでいるし。だけど泳ぎだしたら身体は温まるし、波があっても腕と脚を動かしていれば前に進みます。
江國香織さんの小説の中の彼女たちのように、強く潔くもがく。もがくことって格好悪いけど、格好良いのかも。
トライアスロンは、人生に必要なことを教えてくれます。それは机上の理論だけではありません。身体を使います。
身体を使うことは、身につくと思います。
It’s not safe or suitable to swim.
No swimmingではありません。
泳げるところは、泳いでいたい。息継ぎして、ヘッドアップして、もがきながら。