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村上春樹さんの「戦争をやめさせるための音楽」と辻仁成さんのウクライナ料理

村上春樹さんと同じ年の夫は社会を変えようと学生運動に参加し、成田まで走り、逮捕されました。

社会を変えるのは難しいかもしれませんが、自分の気持ちを変えることはもしかしたらできるかもしれません。

3月18日深夜の村上春樹さんの『村上RADIO』は、「戦争をやめさせるための音楽」というテーマでした。音楽に戦争をやめさせる力はないけど、聴く人に「戦争をやめさせなくっちゃいけない」という気持ちを起こさせる力がある、とお話してました。

ボブ・ディランの「風に吹かれて」をスティービー・ワンダーで。ジョン・レノンの「イマジン」と有名どころもありましたが、がつんときたのはエドウィン・スターの「WAR(黒い戦争)」をブルース・スプリングスティーンがライブで歌っているものです。

冒頭のトークも村上春樹さんが訳してくださってます。

「おれたちが育った1960年代、毎晩のようにテレビで戦争を見て育った。友人たちも戦争に巻き込まれた……なぜなら1985年の今、指導者とかそういう連中に黙って従っていたら、きみたち死んじゃうぜ。おれが今話しているのは (What I'm talking about is)……」

ブルース・スプリングスティーンも夫と同年代。夫はベトナム戦争反対を掲げてヘルメットを被ってました。

強烈で直接的な歌詞が、ブルース・スプリングスティーンの迫力ある枯れた声にマッチしてます。

(War, huh) Yeah!
(戦争、ああ)そうだ!
(What is it good for?) Absolutely nothing, uhuh
(何のためになるんだ?)良いことなんてひとつもない


Who wants to die?
死にたい奴がいるか?
Awwww!
ああ!

村上春樹さんは音楽(作家だけど)で反戦。

辻仁成さんはお料理(作家&ミュージシャンだけど)でエールを送ってくれています。

父子家庭のキッチン、ありがたい逃げ場なのです。
キッチンは裏切らない。
生き難いと感じたときは、何か美味しいものを作ってみましょう

辻仁成さんがウクライナ人の乳母に教わったボルシチをつくりました。

牛すね肉を圧力鍋で煮込みました。ビーツが手に入ったのですが、「キャベツの存在が重要」だそうです。

玉ねぎ・人参・キャベツ・ビーツをじっくり煮込んで美味しくできました。

チキンキエフとウクライナのパンケーキ デルニもつくりました。

チキンキエフは、鶏むね肉をひらいて、エスカルゴバターを包んで揚げた
チキンカツ。デルニはじゃがいもをすりおろして、卵と小麦粉を加えて焼いたものです。サワークリームがあいます。


音楽を聴く、お料理をつくる、本を読む、ヘルメットを被らなくっても
心をそこに持っていくことはできると思います。

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