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謎解きと言う愛
伴田音の『彼女が遺したミス
テリ』を一気に読み終えた。
この物語は、私の心に深く刻
まれ、まるで自分自身の経験
のように感じられました。
彼女が遺したミステリ
伴田 音 (著)
婚約者の一花が病気でこの世
を去った――。
哀しみにうちひしがれる僕に
一通の手紙が届く。
送り主は亡き恋人。
そこに記してあったのは、「
謎解き」だった。
彼女から出される謎を解いて
いくたびに、明かされていく
恋人の想い。
喪失と再生。
「誰かを愛するということ」
の大切さが胸にささる、涙な
しでは読めない恋愛ミステリ
ー。
第6回「双葉文庫ルーキー大
賞」受賞作。
伴田 音 (著)
Amazonより
物語は、主人公の「僕」が婚
約者の一花を亡くしたところ
から始まる。
悲しみに暮れる「僕」のもと
に届いた一通の手紙。
そこには、一花が遺した「謎
解き」が記されていた。
この設定は、ミステリー小説
としての興味をそそるだけで
なく、失われた愛を追体験す
る旅路への誘いでもあった。
伴田音の筆力は見事だ。
「僕」が謎を解いていく過程
で、一花との思い出が鮮やか
に蘇る。
それは単なる回想ではない。
謎解きという形を通じて、二
人の関係性や一花の内面が徐
々に明らかになっていく。
この一花のからの課題は、読
者である私を物語に引き込み、
まるで「僕」と共に謎を解い
ているかのような錯覚を覚え
た。
特筆すべきは、謎解きの内容
だ。
二人にしか分からない思い出
や言葉が謎解きに組み込まれ
ている。
これは、一花が「僕」への深
い愛情と信頼を持っていたこ
とと同時に、読者である私に
も、二人の関係性の深さを感
じた。
物語は「喪失と再生」という
テーマを軸に展開する。
「僕」が謎を解くたびに、失
われた愛の痕跡を辿り、同時
に新たな気づきを得ていく。
この過程で、悲しみに沈む「
僕」が徐々に立ち直っていく
姿と重なり、心に強く響く。
最後に、この小説が「恋愛ミ
ステリー」と銘打たれている
点に触れてみた。
確かに、ミステリーの要素は
物語を牽引する重要な役割を
果たしている。
しかし、それ以上に、「誰か
を愛するということ」の本質
を問いかける深い物語でした。
謎解きを通じて明かされる一
花の想いは、胸に熱いものが
こみ上げてくる。
『彼女が遺したミステリ』は、
単なるミステリー小説の枠を
超えた、愛と喪失、そして再
生を描いた珠玉の物語だ。
伴田音の繊細な筆致が、心を
揺さぶり、深い感動を呼び起
こす。
この作品は、ミステリー愛好
家だけでなく、人間の心の機
微に興味を持つ全ての読者に
お勧めしたい一冊。
Kindle版
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