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読書|すがちゃん最高No.1「中1、一人暮らし、意外とバレない」
単行本:256ページ
読了までにかかった時間:70分
「俺はよ、好き勝手、ほんとに好き勝手生きてきたけどよ。自分がカッコいいと思ったことだけ信じてやってきた。だから・・・おまえも、カッコいい生き方をしろ。ナンバーワンっていう、その名前にふさわしい生き方をしろ!」
1人また1人と家族が家を出ていき、突如一人暮らしをする羽目になった中学生12才。しかし、そこで彼の脳内を巡るのは、悲壮感ではなく、この境遇を「ちょっとカッコいい」かもと思ってしまうポジティブさ。
これはもう、親父さんからの遺伝で間違いない。自分勝手で気まぐれで、でもカッコ良くてモテる親父さん。エピソードはどれもはちゃめちゃで、だいぶ面倒くさそうなキャラクター。
そんな破天荒な父親の元に生まれ育った物静かな直人少年が、故郷山形を離れ上京し、今日の活躍に至るまでを綴るエッセイ。
自分の生い立ちをツッコミを入れながら淡々と振り返っていくのだが、そこにはほんの少しの寂しさはあれど、悲劇的境遇を恨んで腐るようなこともなく、あるのは淡々と生活に慣れていく慎ましい姿と不器用な優しさと「カッコいい俺」だけ。
自分勝手な家族に振り回されながらも、カッコよくありたいと思い続け、「普通」の感覚を失わずに生きてきた心優しい青年の日記を読んでいるようだった。
与えられた環境を最大限に活かそうと試行錯誤する姿も、今の芸風そのまま。親から名付けられた「直人」という名前の通り、素直な性格の人なんだろう。
多感な時期に放っておかれていたという事実は確かにあるけれども、常に家族同士気に掛けていたし愛されていたし、大事なものもたくさん受け継いでいる。十分に満たされながら育ってきた人のように見えた。
(絶対映像化されますよね??不適切なドラマに出てたキヨシ君とか主役にどうですかね?)
自分の思う「カッコいい俺」と「周りが求める俺」とのギャップが魅力のすがちゃん。「あちこちオードリー」でもポスト狩野英孝なんていじられていたけど、すがちゃんはすがちゃんで確固たる「すがちゃん最高No. 1」というポジションを築いていって欲しいし、ずっとテレビの中で笑っていて欲しい。この本を読んで、そう思うようになった。
きっと天国の親父さんも楽しみに見てるはず。テレビでのますますのご活躍を陰ながら応援してます。
すがちゃん最高No.1(ぱーてぃーちゃん)「中1、一人暮らし、意外とバレない」
ワニブックス 2024年4月26日発売
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