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夏目ジウ
2023年4月27日 20:12
明朝のランニングから、私は一日の英気を享受する。 去年60歳で大病を患ったが、奇跡的に退院した。そのちょうど半年後に、不思議なことに元の生活に戻った。さらには、その翌日から罪滅ぼしと言わんばかりに夫の則男と朝4時に起床し、ウォーキングを始めることにした。運動が苦手でも、病み上がりに人は突然思い立ったようにウォーキングを始めるらしい。 元来から不健康生活だった夫は嫌々ながらも毎朝のウォーキ
2023年6月4日 18:12
※1944字数。 本作品は二人称小説です。 茂男、あなたが亡くなって四十九日が過ぎた。昨日その法要は無事に終わっている。私は、毎夜襲いくる寂寥感を紛らわしている。その時の気分によって日記にしたり、言葉にしたり。くよくよするのはやめてほしい、だの、早く新しい恋を見つけろ、だの、突き放すようなセリフが天国から降ってきそうだけど、まだあなたが忘れられない。私にとって、あなたは人生そのものだから。死