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一段一段ゆっくりでいいよ

『勉強なんてしてもまた難しい問題が次出てくるやん…だから僕はこれでいいんや。』
と言った6年生男子。
なんとも切ない言葉に私は言葉を詰まらせながらもなんとか彼に前向きな気持ちになってほしいと声をかけていました。
でもその日はどうしても彼にとっていい言葉は見つかりませんでした。

あれから2ヶ月くらいたったかな?
通分の計算ができなかった彼が最近は通分ができるようになりました。
通分、約分の言葉の意味が曖昧だったのです。
少しずつ繰り返し学習をし、ずいぶんとできるようになりました。
次は平均や単位量あたりの大きさの学習。これもかなり時間をかけましたができるようになってきました。

実は4年生の頃に彼と出会いました。なんとかあの手この手で関わり方を考えてきましたが、なかなか手ごたえをお互いに感じられなかったと思います。
でも、お休みすることはほとんどなく、宿題も彼なりに必ずやってきます。
コツコツとすることはするけれど、
先ほど書いたように勉強してもいいことがないと考える彼にとって、
考えて解くと言うことはなかなか遠い世界のものだったようです。

しかし、最近少しずつ様子が変わってきました。
できることが増え、自分でそれを実感し始めてるように思います。ずっとずっと伝えて続けてきた『できるようになるよ』と言う言葉を少しは信じてくれたかな?
できるようになることもわるくないなとかんじてくれているかな?

どの子もみんなできるようになりたいと思っていると信じていた私にとっては初めに書いた彼の言葉はほんとに衝撃的でしたが…きっと少しずつ変わり始めていると思います。

一歩一歩ずつでいいのです。
ゆっくりでいいのです。

彼が明るい未来きらきら輝く未来を少しでも夢見ることができたらいいな、想像できたらいいな

また今度教室に来た時も伝え続けます‼️


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