夏休みの宿題を、最後まで残せる子がうらやましかった
夏休みもそろそろ後半ですね。
子育て世代の親御さんは、お子さんが学校の宿題を放置して、ゲームや動画などで遊び惚けていたりすると、イライラしているのかなぁ……。
今時は、自主性を重視して「宿題を減らす学校」もあるとか?
どちらにせよ、「お昼ごはんを作る」という仕事も増える夏休み、みなさま、本当におつかれさまです。
***
ところで私は、夏休みの宿題を、早め早めに終わらせるタイプでした。
親からは、「宿題をやりなさい」などと言われるまでもなく、さくさく終わらせるタイプ。
親からしたら「あんたは、手間のかからない子だった」
私とおんなじタイプの方も、いらっしゃるのではないでしょうか。
そんな「早めタイプ」の私ですが、
「なんでも早めにこなす自分」を誇りに思ったことは、ただの一度もありませんでした。
小心者の私は「仕上げるのが早すぎるだろう」って思うほどの期日に、あらゆる課題を終わらせます。
もちろんそれは何ひとつ「悪いこと」ではないけれども、ただ「先に何かを残している」と思うと放置できないだけ。落ち着かないのですよ。
たしか10年くらい前だったでしょうか。
さんまさんの『ホンマでっかTV』で心理学の植木先生がこんなことにおっしゃっていたんですよ。
「なにかを期日ギリギリまでやらない人は、やらなくても結果オーライにできるという自信がある人です。なんだかんだギリギリになっても、自分は最後にはどうにかできる、帳尻合わせられる、と思えている人が、そうします」
そうそう。
まさに、そうなの!!
私が、早め早めに宿題をやるのは
「早めにやっておかないと、最後になって、期日に間に合わなくて、先生に怒られたり、友達の前で恥かいたりすることなんて絶対イヤ」
という気持ちがあるからこそ。
今になって思うんですよね。
なぜあんなに真面目に宿題をやったのかと(笑)
考えてみれば、あまりにも「しょうもない宿題」の多かったこと。
「宿題のための宿題」……というか、アレで学力や知能が向上したとは思えないような宿題が膨大に出されましたよね。
今の時代は、もう少し改善されているのかなぁ……。
漢字の書き順も、「もうどんだけやるの??」ってくらい、習いましたっけ。
漢字の、どこが何画目かを、何万回教えるつもりなのっ
うっかり今も、「左」の一画目を、「払い」から書いてしまう私ですよ。
なんと今は、「書き順」が昔と変わった漢字もあるんですってね。
当時の宿題で学んだこと。それは……
「どんなに意味のない、しょうもないことでも、義務としてやらなきゃいけないことが、子供の自分には、多めに降り注がれますよ。無意味・理不尽に耐えることも一応、力となりますからね。そして、さっさと大人になって自由に生きなさい」
……ってことですかね。
そんな感じで、真面目だった私ですが、私の性質とは、真逆なのが夫です。
夫とは同じ職場でしたが、「プレゼン日間近なのに、企画書とデザイン案に手を付けていないが、どうするんだろう……」などとハラハラさせられたものでした。
「期日間近まで、絶対にやらないスタンス」は、私からしたらもう、笑けてくるほどでした。
夫は「やる気にならない」などと言って、当時、座席の後ろの棚に並んでいた漫画『デスノート』を読み耽り、二度目なのに面白過ぎて、最後まで読んでしまい、プレゼン日当時の朝を迎えてしまうという荒業を見せる人でした。(まあ、その漫画は、私が置いておいたものなのですが…)
そして結局、明け方から慌てて企画書を作り、ギリでプリントアウトをして、そのまま先方でプレゼンする……という感じで、なぜそんなに自分を追い込むのか、意味不明なほど、ギリギリまで何もしない人でした。
でも、結局なんとかなっている(笑)
どうにもならなかったことが、一度たりともないから、ここにこうして平然と生きている……。
まさしく「自分はどうにかできる」という自信からくるのでしょうか?
いいなぁ……
私も「ギリギリの人」になりたいなぁ(笑)
夫は言います。
仕事で若いころに、「〇日の昼までに」と言われて仕上げたデザイン案。徹夜で仕上げて、ギリギリ昼前に取引先に持っていったところ、別に「午後でも、なんなら、次の日でも全然かまわなかった」ことを知って、愕然としたと。
「ああ、徹夜して、真面目に期日を守って、マジでバカバカしい!!」と内心でブチ切れたそうです。
仕事の期日は、相手の適当な都合に過ぎないことが結構あるぞ、真に受けるなと(笑)
ま、夏休みの宿題には、「期日」は確実にありますけどね……でも、考えてみると、遅れたからってなんなんでしょうか(笑)
私には子供はいませんが、もし私の子供が、宿題をなかなかやらずに放置しているタイプだったら、ちょっと嬉しいかもしれません。
(お、やるじゃん!! 私の子なのに)と内心思うでしょうね(笑)
その子に対して、「宿題やったの? 早くやりなさいよ」と、私は言わないような気がする。(それとも、実際に子供がいたら、言わずにいられなくなるのだろうか……)
「この子は『やらない系』の子かぁ、おもしろいじゃん」などと、しみじみと子供を観察し続けるかもしれません(笑)
なんだったら宿題が間に合わなくて、先生に怒られてみたり、友達の前で恥かくのも、また一興なのではないでしょうか。