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若い頃に知りたかった

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現在アラフィフである読書好きの私が、生きる上で絶対に揺るがせにできない大事な考え方や哲学を、書き綴っています。メンタルが弱く不安がりで、生きることが怖かった、若い頃の自分へ向けて…
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#三十代

【続編】生きるってなんてバカバカしいんだ!!【シヲンさんへの手紙】 

先日、シヲンさんという方が、わたしの記事『生きるってなんてバカバカしいんだ!! と絶叫した日のこと』を取り上げ、ご自分の想いを書き連ねてくださった。 記事をアップするまで、大分迷われたようだが、スティーブ・ジョブズ氏が遺した言葉  ”stay foolish”  を胸に、勇気を持って私に届けてくれた言葉であった⤵⤵ 私はシヲンさんへの返信として、「コメント欄ではとても書ききれないので、後日、記事としてシヲンさんのことを取り上げさせてください」とお願いしておいたのだが、シヲ

わたしは、どこに消えたのか?

私は、この私として、長いこと生きていますが、若い頃「自分がいない」ことに気づけずに生きていた時期がありました。 自分は、この世界に、存在するのに「いない」。 どういうことかと言うと、 私は自分を消して「相手に合わせる」ということが、やたらと上手な子供でした。 誰に強制されたわけでもなく、親に「そのようであれ」と育てられたわけでもない。 「女性はうまく察して、気配りをせよ」とか「空気を読んで場を調整せよ」とか、当時の文化や風潮の「エキス」が、知らずと私のカラダの中に沁み込ん

長く生きていることのメリット

歳をとると、日ごとに若さは失われ、肉体や見た目が老化していくのですが、「代わりに」と言っちゃなんですが、良いことも結構あります。 と言うか、良いこともないと、人間は生きておれんだろう(笑) その「良いこと」とはなんだろうか? もちろん人によって異なるだろうから、それらに正解はない。 大人になったばかりのころは、親元から離れて、「自由」を知ったことが「とても良いこと」であったし、歳を経るにつれ、若さゆえの「過剰な自意識」が薄らいでゆくことも、「良いこと」であった。 友人

彼氏だった夫から、言われてショックだった言葉④

今から20年以上も前の、私が20代半ば、夫が30代半ばのころ、私たちは同じ職場で付き合い始めました。 付き合い始めの、ふたりの関係がはじまったばかりの最高潮だったころに、彼氏であった夫がこんなことを言いました。 「誰かと付き合い始めるってことは、別れのはじまりでもあるからなぁ」「人は慣れるし、飽きる生き物だから」 ……なんですと?? 私は耳を疑った。 付き合い始めの、まだまだこれからの、甘ったるい関係のふたりの間で、なぜそんな不穏なことをつぶやくのよ、ひどいじゃない

父の学歴コンプレックスについて聞いてください

50歳間近の私は、ごくたまに、高齢の父とパソコンでメールのやりとりをしています。 母とはもっぱら電話ですが、耳の遠い父とはメールでのやりとり。 そんな父が、私へのメールに、何年にも渡って書いてくることがあるんですよ。 それが「学歴のなさ」に関すること。 私の父は、中卒なんですよね。 家が貧乏で、他の兄弟たちも高校には進学させてもらえなかったそう。 父は早くに実家を出て、一人で生きてきた人でした。 戦後まもなく、日本がまだ貧しかった時代。 父の年代で、同じような境遇であ

人の遅刻を許せない私って実は…

若い頃より私は、人の遅刻が許せない性質であった。 「遅刻する人が許せん……ふざけるな……」 相手への憎悪を伴って、メラメラと怒りに包まれた。 しかし今は、ほぼどうでもよくなってしまった。 その心理的過程をお話しようと思う。 ***** 私が考える遅刻には、2種類ある。 ①1対1での、個人的な待ち合わせの場合 ②会社などの始業時刻に、誰かが遅れてやってくる場合 私はどちらも、はらわたが煮えくり返った。 友人との待ち合わせなどで待たされるのとは違い、会社で誰かが遅刻し

夫から言われて、ショックだった言葉③  

30代前半で、夫と一緒に暮らしはじめて早16~17年になるでしょうか。 子供はおらず、2人で暮らしています。 わたしは一人暮らし歴が長く、実家の家族以外の他者と暮らすのは、夫が初めてで最初は戸惑い、「ふたりはどんな関係になってゆくのかしら」なんて思ったものでした。 そんなある時、夫との何気ない会話の中で、私は何気なく「夫婦って、空気みたいな存在になっていくのかなぁ」と言いました。 「空気みたいな存在」は、私が若い頃より、あちこちでよく聞くフレーズでした。 空気はあって

「自分のトリセツ」をつくったら、断然、生きやすくなりました/後編

前回は、「自分のトリセツ」を作るための、一つ目のヒントをお伝えしました。 今日は二つ目と三つ目を、合わせてご紹介します。 ***** 『自分のトリセツ』を作るためのヒントその② 【②疑って、削る】 大人になるまでに吸収した、いろいろな価値観、常識、考えやとらわれ、こだわりを一度全部疑い、要らないと判断したものを削ぎ落とす 私たちは、誰しもが人間関係の中で生きていますから、親や先生の教え、周囲の友達・知人の行動、世間の目などに自分が引っ張られ、そしてそれに気づかずに、

ガンになった私が、言われて嬉しかった言葉

私は40代後半。数年前に乳がんに罹患し、現在は女性ホルモン阻害剤を飲みつつ、たまの定期検診に通う者です。 ガンなどの病を患う人に、言葉を掛けるのって難しいですよね。 特に若ければ若いほどに、罹患している人の割合も低いですから、言葉に迷います。 相手のキャラクターや病状にもよるのでしょうが、ガン経験者の私自身でも、果たして病気の相手にうまい言葉を掛けられるのか、自信はありません。 そもそも「絶対に相手を傷つけない、正しい言葉」なんて、存在しないのかもしれませんよね。 結局

スッキリの反対、〇〇〇〇の効能

「スッキリ」の反対の気持ちをあらわすオノマトペ。 あなたはすぐに分かりましたか。 こたえは「モヤモヤ」です。 さて、この「スッキリ」と「モヤモヤ」を、もう少し別の言葉で言い表すと、何になるかわかりますか? 答えは、「排出」と「溜め込み・消化」です。 スッキリとは外側に出すことで、モヤモヤは内に溜めることなのですよね。 当たり前すぎますか。 私はこの二つが「真逆の意味」なのだと気づくのに、40年以上もかかったのですが、普通こんなことは「当たり前」として認識されているもの

夫に言われて、ショックだった言葉①

今日は、私と夫のことを書こうと思います。 私は30歳を過ぎた頃、夫と同居を始めました。 同じ職場で知り合い、すでに何年か付き合っていたので、相手のことを理解していたつもりでいましたが、一緒に暮らさないと分からないことってありますよね。 だから、同居しはじめの頃は、お互いの生活習慣の違いなどもあって、価値観の押し付け合いのような場面も多かったように思います。 そんな日々の中、私が夫に、なにげない「小言」を言ったときのことです。 何の小言を言ったのかはもう忘れてしまいまし

「さようなら」。なにかを失ったときに、悲しみから早く立ち直る方法

人生は、失うことの連続です。実際、生まれたときから「死」という究極の喪失(loss)を運命づけられている私たち。 私たちは、たくさん「得ながら」も、同時に「失いながら」生きていて、「喪失」というのは、私たちが赤ちゃんのころから始まっています。 子供のころから、さまざまな喪失に私たちは都度ショックを受けます。 そして中年になれば、「若さ」を喪失していることにも気づかされます。当たり前に持っていた「若さ」が失われ、二度と戻ってこない。肌の張りや瑞々しさが損なわれた現実を受け