わたしは、どこに消えたのか?
私は、この私として、長いこと生きていますが、若い頃「自分がいない」ことに気づけずに生きていた時期がありました。
自分は、この世界に、存在するのに「いない」。
どういうことかと言うと、
私は自分を消して「相手に合わせる」ということが、やたらと上手な子供でした。
誰に強制されたわけでもなく、親に「そのようであれ」と育てられたわけでもない。
「女性はうまく察して、気配りをせよ」とか「空気を読んで場を調整せよ」とか、当時の文化や風潮の「エキス」が、知らずと私のカラダの中に沁み込ん